有)WAFFLEの渡辺です。
私には小学生の二人の息子がいます。
実は5年ほど前に、主人の仕事の都合で、イギリスに1年間住む機会がありました。
英語もほとんど出来ない状況での外国暮らしは大変でしたが、たくさんのことを学ぶことが出来ました。
その中でも特に「これはいいなぁ」と思ったことがあります。
それは大手スーパーマーケッの販促プロモーションです。
日本の大手スーパーチェーンでも導入されているポイントシステムを使ったプロモーションなのですが、プロモーション期間中に買い物をすると、自分が買った金額のポイント分だけ、学校に寄付されるのです。
自分のポイントはそのままで、それと同じポイント分が、自分が指定した学校に寄付されます。
日本では、未だにPTAのお母さんたちが手集計でやっているベルマークシステムを、スーパーのポイントシステムでやっているような感じです。
寄付をしたい学校は自分で指定できるので、自分の子供たちがお世話になっている学校でも、地元の学校でも、懐かしい母校に寄付をすることもできます。
保護者にとっては、スーパーで買い物をするだけで、自分は一銭も払わずに学校に寄付ができます。ベルマークのように、PTAで集まって集計する手間もいりません(これが本当に大変!)
学校側も寄付該当学校としてエントリーしたりするだけで、お金が集まります。
そして、スーパーにとっても、「学校に寄付になるのよねぇ。」ということで消費者の財布の紐が緩むのを期待できるのです。
つまり、保護者にも、学校にも、そしてスーパーにもメリットがあるプロモーションです。
なんていいシステムでしょう!!
違うスーパーチェーンでは「コンピューターforスクール」というチケットを買い物金額に応じて渡し、それを学校が集めて、コンピューター関連アイテムを購入するというプロモーションもありました。
いろいろ調べてみると、スーパーばかりではなく、様々な企業や団体が学校やこどもに対する寄付や様々な活動を行っています。少し専門的な言葉で言うと、こども向けの社会貢献活動が大変盛んだったのです。
すごくいいことだなぁ、と思いました。
もちろん、子どもや学校、保護者が恩恵を受けられることもありがたいのですが、それ以上に、たくさんの企業や団体が「こども」のことを大切に考えているということが、肌で感じられたことです。
だからなのでしょうか、イギリスでは、みんながゆったりと子育てをしていたように感じました。
もちろん、イギリスといっても広いですし、私達が住んだところは特に環境のいいところでした。何よりもたった1年間しか住んでいないで何がわかるかと言われれば、元も子もないのですが、しかし、「こども」に対する社会のあり方を考えさせられた1年間でした。
日本に帰ってきて、空いた時間を使って、いろいろと日本の状況を調べてみました。
少子化、ニート、いじめ、虐待、学力低下、学級崩壊、そしてこどもに対する凶悪犯罪。こどもをめぐる環境は決して万全とはいえません。
しかし、行政も企業も学校も保護者も、何とかしなくてはといろいろなアクションを起こし始めてもいます。
ただ、残念なのは、その活動が受益者である こどもや保護者に十分に伝わっていないのです。
その活動をこどもに伝えるパイプ役が必要なのです。
こども達、そして親や学校が、孤立感を感じることなく、社会へとつながって行くきっかけとなるような窓口が出来れば、こどもも親も未来にたくさんの夢が持てます。
NPO法人キープラネットの社会貢献事業の一環として、皆さんと協力しながら是非こども企画を実現したいと思います。