家族関係の仕事は大事業

9月2日河合隼雄さんの追悼式が京都でしめやかに行われた。亡くなられ非常に残念に思っている一人です。河合隼雄さんのお顔を最初におみかけしたのは、確かNHKの小学生向け番組「課外授業」だった。その時の印象はこの人が河合隼雄さんかと思うと共に、優しくて、ユーモラスがあって、人懐こい、誰にでも好かれるような印象だった。河合隼雄さんの本を数冊しか読んでない者が、河合隼雄さんを語るなんてとてもおこがましいのですが、先生の著書「こころの処方箋」という本のなかで、「家族関係の仕事は大事業である」と述べられているところが、とても印象に残っています。会社の社長さんとか、学校の先生とか対外的な仕事では社会的に大いに認められている人であっても、いざ子供のことになるとままならないケースが多くあり、家族関係の仕事は外での仕事を上回るほどの大事業であると述べられています。社会の変化が激しいときは、両親は子供に対して優位を保つことが難しいし、また物が豊になると子育てが難しくなるともおっしゃつておられます。誠にその通りだとつくづく思います。ひきこもりの若者を抱える家族にとって、この問題は場合によったら墓場まで持っていかねばならない大事業ではないかと考える一人です。皆様はこの問題に対してどうお考えでしょうか ? 坂本 遼