ドキドキ、ワクワク福祉体験 その2

・・福祉体験2日目。

2日目の午前中は、中学生に1日目の活動を振り返ってもらって「印象に残った場面」の絵を描いてもらいました。またその時の気持ちや気づきをワークシートに記入してもらい発表してもらいました。
午後からは、事前に「障害」児のお母さん方に書いていただいていた、親としての思いや中学生に向けてのメッセージを代読させてもらって、保護者の方の気持ちを知ったり、その背景などについてみんなで考えたりしました。

お母さん方からの文章には、子どもさんが「障害」児だと分かった時の気持ちや、子どもさんが学校に入学する時のこと、日常の生活や将来に向けての思いなどが書かれてありました。
また中学生へのメッセージの中には、親が死んだ後も安心して子どもが暮らせるように友達になってほしい、知って欲しいという想いや、周りの情報に流されず、自分の目で見て感じて「障害」児者との関わりを追求して欲しいといった想いなども書いてありました。

どのお母さん方もたくさんの想いを込めて書いていただき、また中学生に分かりやすいように一つ一つ言葉を選んでもらいながら、丁寧に書いて下さっていました。

その文章を読む際は、みんなとても真剣に聞いていました。

私はその文章を代読させてもらいながら、紙に書ききれない思いや言葉にならない思いがもっとたくさんあるということを感じました。お母さん方が紙に向かっていろいろなことを思い出したり、向き合いながら頭を悩ませ考えておられる姿が頭に浮かんできました。その悩んだり、紙に書いたり、伝えるすべての行動の根本にお母さんの気持ちがあるということを強く感じました。

今回の福祉体験では、中学生に事前にアンケートを取っていました。
その質問の中に『「障害」を持った子ども達は普段どのように過ごしていると思いますか?』という質問を用意していました。その質問に対して「施設で遊んでいると思う」というような回答がいくつかありました。「障害」児者=「施設」というイメージが一般的にあり、そのことが事前アンケートからも少し見えてきていたことでした。
そのイメージを出発として、なぜ「施設」というイメージを抱いているのか、いろいろな理由を掘り下げ、自分の関わりや現実に少しでも触れられる機会にしたいと思っていました。

最後に中学生に感想を聞いた時には、ほとんどの生徒さんが「始めに抱いていたイメージと変わった」と話していました。実際「障害」をもった子どもさんと遊んで、「一緒に遊べるんだ」「関わることはそんなに難しいことではないんだ」という気づきがあり、「障害」児の日常や、保護者の方の思いから、地域で一緒に生きていく上では様々な困難があるということを知る機会に少しでもなったのかなと思います。

でも、今回伝えさせてもらったこと、見えたことは本当に一部分です。そのことはしっかり持っておきたいなと思います。

2日間を通して、もっと現実に迫ることができたのかもしれません。でも1日目の関わりで、「子どもたちと一緒に何かをしたこと」もとても大事にしたいと思いました。
中学生が学校に戻った時、これから大人になっていく時、今回の経験をふと思い出したり、自分がしんどい時にあとからゆっくりに立ち寄ってくれるような関係を目指して、そのようなつながりを作っていけるように、いろいろなしかけをこれからも地域の中にしかけていきたいなと思います☆

遅くなりましたが、子どもさん始め、保護者の方々、子どもさんと中学生との橋渡しをしてくれた学生スタッフの皆さんたちの協力があって、今回無事に終えることが出来ました。
この場をかりて・・本当にありがとうございました。

そして・・中学生の皆さん、1日目は汗をかくくらい身体を動かして、2日目は頭をふる回転させて考えて、短い時間でたくさんのことをやって疲れたんじゃないかなと思います。
またぜひあとからゆっくりに遊びに来てくださいね!!

おおつか