ある利用者さんが緊急入院された。

早朝の出来事で関係する人たちに連絡がまわり対応におわれた。

ご家族は一人おられるが予定されたことでない出来事は結構負担なことだ。

いろいろと入院の対応をする中で、(持っておられなかったので)携帯電話をもっておいて何かの時にすぐ連絡がつくようにした方がよいのではということになったらしい。

入院のためのモノを搬送するのを手伝っていたうちの担当スタッフが合間を見ていっしょにショップに契約に行った。

ただ問題なことに、(ご家庭の事情で)契約するために身分証明をするモノが何もなかった。

契約をするには身分証明がいる、これは社会一般の中でごく当たり前のことにちがいないのだが、やはりそういったきまりごとの世界では必ずそこから漏れ落ちる人がいることも事実。

結局、その場はスタッフの判断で自分自身が契約者となって携帯電話を取得した。

もちろん利用者さんとの長年の信頼関係があってその場で判断したようであるが、報告を聞いたとき『よい対応をしてくれたなぁ』と思った。

「考えて」そうしてくれたことが何より頼もしいと思ったのだ。

あわづ