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2005年11月28日、5年ぶりに国際蘇生連絡協議会により心肺蘇生法が変更された。
2000年まで、世界各国でバラバラだった心肺蘇生法が、ガイドライン2000により統一された。どの方法がより効率的なのか、様々な方法から検証され、命を救うのに最も効果的な方法が示された。
それから5年、より新たなデータをふまえ検証し直された新しい心肺蘇生法が完成した。
そして2006年6月、改正されたガイドライン2005をもとに心肺蘇生法委員会が、日本における心肺蘇生法を確定した。今後行われる心肺蘇生法の講習は新しい方法をもとに指導されることになる。
改正された大きなポイントは、
1.心肺蘇生法をより重視
2.より簡単に
したことだ。
人工呼吸も躊躇(ちゅうちょ)したり、うまく出来ないようだったらしなくても良くなり、循環のサインの確認(心臓が動いているかの確認)も無くなり、心臓マッサージの位置確認も簡潔になり、より早く心臓マッサージを行うようにしている。
また、心臓マッサージと人工呼吸の比率が30対2となり、心臓マッサージの押す強さもより強く行うようにして、効率アップを考えている。AEDも今まで効果がない場合3回連続まで行うことになっていたが、1回電気ショックを行うとすぐ心臓マッサージの開始。脳に血液が流れない状態を少しでも短くするようにしている。
いままで、大人と小児(8歳未満)、乳児(1歳未満)、新生児(1ヶ月未満)では、それぞれ心肺蘇生法が異なっていたが、共通できる点は同じにした。そして、乳児と新生児という区切りを統一した。
以上のことで何が変わるかというと、今まで自信が無くまたは口と口を合わせることに抵抗を感じて躊躇していた人が取り組む可能性があり、そして効率的な心肺蘇生法が誰でも出来るようになる。
これは、非常に大きな改正だといえる。
ABCRは今後行う救命・応急手当講習は全て新しい心肺蘇生法をもとに行う。
まだ、消防の講習はこれを導入していていないが、いち早く行う。
一人でも多くの方が応急手当を実施してくれるために、今後もABCRは新しい情報を導入して取り組んでいきたい。