世界のイジメ その2

イジメの総合的研究 6
清永賢二編 信山社より

イギリスのイジメ
*「イギリス教育省・シェフィールド大学
 イジメ防止プロジェクト』において
 イジメの定義を作成した
 この定義は大人に対してではなく
 子どもたちが読み理解することを
 意図して定義された

 「他の児童・生徒あるいは仲間が
 ある児童・生徒に対して不快なことをいっている時
 その子は脅されもしくはいじめられているという
 ある児童・生徒が殴られたり、脅されたり
 部屋に閉じ込められたり、汚い言葉を浴びせられたり
 あるいは誰も話しかけようとさえしない
 といった類のときもまたイジメである
 このようなことは頻繁に起こり得るし
 いじめられている児童・生徒がむかつくやり方で
 繰り返しからかわれることもまたイジメである
 しかし同等の能力・体力を持った2人の生徒が
 しばしけんかしたり口論するのはイジメではない」

*このパンフレットによるとイジメの定義について
 各学校で議論することがイジメ問題に近づく
 第一歩目だとされている
 イジメとは何かについて誰もが知り
 何がイジメで何がイジメでないかについて
 話し合うべきだとしている
 意見が多岐に分かれることは明らかであるが
 そこで敢えて互いに議論を重ねることが
 何らかの解決策を生み出す有効な
 手段となるのではないかと確信に満ちて記されている

*先に挙げたイジメの定義は決して絶対的なものではなく
 あくまでも基本的なもので
 各学校で話し合うための『材料』となることを目的としている
 これは誰かが作ったものにぶら下がって
 問題がわかったつもりになるのではなく
 自分の身近な現状を見つめることで
 自分の力でいじめの問題に接近していくべきだという
 イギリス社会の姿勢を反映しているものだと思われる

<ヘクソカズラとはすごいネーミングですが
「くさい物にふたをする』のは日本独特の文化でしょうか?>