「三丁目の夕日」レトロでは格差は是正できない 金子勝より

闇をもたらす「貧困」の放置


いざなぎ景気の名目成長率は18.4%だったのに対し
今回はわずかに1.0%だ
むしろサラリーマンの平均給与は下がり
所得格差もひどくなっている
生活保護を受けている人の数は約150万人
国民健康保険料の滞納者は470万世帯
32万世帯は保険証を取り上げられ10割負担にされた
貧しいと医者にもかかれない

派遣労働者は250万人を超えその多くは3ヶ月未満の契約
そして年収200万円以下の人が急増し
ついにOECD(経済協力開発機構)諸国の中で
日本の相対的貧困率(平均所得の半分に満たない人々の比率)は
米国についで世界2位になった
この国では景気が回復しているはずなのに貧困者が増加している

しかし資本主義だから格差があって当然であり
格差是正の必要はないと言われる
この「理屈」は本当だろうか

実際国民年金加入者は満額で約66,000円の給付しかもらえない

先進諸国には「個人」をベースにして
どうしたら人間としての自立と尊厳を守り
最低限の生活が保障できるかという視点に立った
ベーシックインカム(基礎所得)という考え方がある
この国ではその視点がないままに社会保障給付の削減が続けられ
歯止めが利かなくなっている
そして貧困問題が放置される

・・・・「格差は昔からあった」と言った人がいましたが?・・・・・

<タンポポが咲いています>