「心の授業」ガイドブック 自分づくりの心理学より

三森創著 北大路書房

1.心の闇は作り話だ
「どうして、とんでもない行動が起こるのか、わかりません」
という意味の“気取った文学的表現”にすぎない
わからないことはない
心理学にはわかっている
若い学問だが百年の歴史があるのだ。

とんでもない行動はとんでもない自分が起こしているのではない
心が暴走しているのだ
心のはたらきである知性・感性・動機が暴走しているのだ

とんでもない行動では知性は行動の後どんな結果になるのか
ぜんぜん予想していない
感性は感情を失い、ただ興奮しているだけだ
動機は何かをしたいのではなく
「何でもいいからしたい」になっている

知性・感性・動機をコントロールする自分がいないせいだ
自分がいれば通常の指令が出るはずだ
「その後はどうなる?」「どんな感情が起こっている」
「何をしたいんだ?」と
だが自分がいない
こころの中央制御室がからっぽなのだ
これではふつうのちょっとした気持ちがすぐに暴走してしまう

2.自分づくりは自分を変えることだ
つまり自分づくりの目標は新しさだ
心を守る新しい技、自分の新しいまとめ方
新しいやりとりと新しい人間関係
こうした「新しさ」をつくりだすことだ

「そんなに簡単に新しいものなんてできっこないよ」と思うかもしれない
そう思ったら自分のはたらきのコツを思い出そう
じぶんをまとめるときにモデルがいるとよかったよね
それは他のはたらきにも当てはまる
つまり自分を新しくするコツはモデルを新しくすることだ
その意味で自分づくりは新しい人物をさがすこと
「人物さがし」ということもできるよ

<キンギョソウが冬を越しました。暖冬のせいですね>