イラク・薬買えず祈る親心

イラクの首都バクダッド中心部の子ども専門病院の
玄関前に「聖なる木」がある

イラク医師会副会長のワリド・ハリド氏は
「医療はほぼ壊滅状態だ」と言う

03年のイラク戦争までは腎臓移植などの
先進医療もあったが
戦後の宗教対立で医師も攻撃の的となり
約2万人いた医師の半数以上が国外に脱出
多くの病院が閉鎖された

診療を続ける病院でも医薬品の不足は深刻で
救急患者も薬品は自分で持ってくるのが原則だが
闇市場の薬価は高騰している

治療は民兵らが優先され庶民の子どもにまで
十分な医療は行き届かない

「聖なる木」は怪我や病を治す神の力を宿すと信じられ
親たちはこの木の葉をゆでて子どもに食べさせたり
その湯で体を洗ってやり
傷ついた子どもの衣服を木にかけて祈るという

<イロハモミジがきれいです>