滝川一廣著 佐藤幹夫編 洋泉社刊より
言葉は生き物ですから同じ言葉でも
時と場合、相手との関係のあり方、文脈によって
正負様々なニュアンスを帯びるもので
あらかじめその意図で造語された言葉でもない限り
ある言葉が一義的に差別的表現であるということはありません
またどんな言葉でも使いようによっていくらでも
おとしめや差別の表現となります
そうした言葉というものの性格をわきまえ
シチュエーションによって言葉を選び、言葉に心配りすることこそが
人間のデリカシーというものでしょう
「差別語狩り」的な言葉の抹殺はそのデリカシーの放棄
言語感覚の乏しさ、むしろ表現対象への無神経さを感じさせます
<沈丁花がいい香りですね>