経済協力開発機構(OECD)は9日、
加盟30ヶ国の教育に関するデータをまとめた
08年版「図表で見る教育」を発表した。
05年現在の調査結果で、国や地方自治体の予算から
教育機関に出される日本の公的支出の割合は
国内総生産(GDP)比3.4%と、データのある28ヵ国中最下位になった。
公的支出の割合を見ると、アイスランドが7.2%でトップ、
次いでデンマーク6.8%、スウェーデン6.2%と北欧の国が続いた。
日本は03年の調査でも最下位だった。
04年は下から2番目になったが、再び、最下位に。
日本は、公立学校の教職員数減少に伴って
給与額が減ったことなどで、公的支出が減った。
OECDは、少子化や他の国の支出が伸びたことなども影響したと見ている。
また、家計等から出される私費負担の割合は、
小学校入学前の就学前教育と、大学などの高等教育で、
加盟国の平均を大きく上回った。
私費負担も加えた教育機関への支出は、
05年がGDP比4.9%となり、26ヵ国中20位。
うち私費負担が占める割合は、初等中等教育は9.9%で
平均の8.5%とほぼ同じだったが、
就学前教育では55.7%(平均は19.8%)、
高等教育は66.3%(同26.9%)となった。
家計支出に頼る割合が他国より大きく、OECDの担当者は
「教育に戦略的投資をどう確保していくかが日本の課題だ」と指摘した。
<彼岸花が咲く頃です>