スウェーデンの子ども事情-マルメ市の専門家の考えと取り組み
スウェーデン大使館
スウェーデン大使館にて、「スウェーデンの子ども事情-
マルメ市の専門家の考えと取り組み」
と題したセミナーが行なわれた。
再開発で高層ビルが立ち並ぶなか、
ひっそりと大使館は佇んでおり、入ると温かく暖がとれ、
ホッとした雰囲気はスウェーデンの教育文化を映し出していた。
セミナーの中心となるマルメ市は人口30000の小さな都市で
非常に小回りのきく、きめ細かな行政である。
お隣の国デンマークからの移民も多く、行政は、
当然市民のために統率力を発揮しなければならない。
セミナーのポイント、子どもの福祉において、
日本との違いは虐待やネグレクトについての対応である。
マルメ市では虐待、ネグレクトの家庭に対し、
里親制度を活用して親と子供はある一定期間離れて暮らす。
その間親は教育を受け最終的には一緒に暮らすことが前提である。
日本のように子どもを親から隔離し、
どこかの施設に預けるという方法をとっていないのである。
更に、マスコミなどに虐待やネグレクトの事件報道を一切規制している。
我が国のような情報垂れ流し社会でなく、
非常に思いやりのある環境を作り、連鎖反応を防いでいる。
そして印象深いのは、マルメ市は海外の見習うべきシステムを導入したが
上手く行かず思考錯誤しながら
独自のシステムを作り出し落ち着いたことである。
我が国にすべて通用するとは思わないが、
マルメ市の活動は新しい切り口でヒントを与えてくれそうである。
(ボランティアI)
<リンドウがきれいです>