THE BIG ISSUE 112号より

「元少年兵による少年兵救出の取り組み始まる」
—武器を置いた子どもたちに新たな道を—

現在、紛争に従事している子ども兵の数は
世界中で推定25万人といわれている。
子どもたちは戦闘から雑役、スパイ活動、物質の運搬、料理の他、
性的奴隷や自爆テロの実行犯としての役目まで負わされている。
チレイは自分でもよく覚えていないが、4,5歳の時に拉致され、
キャンプで少年兵として訓練を受けたのち、戦闘に参加させられた。
ベアは2年間政府軍の少年兵として戦争に従事させられた。
アカロは拉致され洗脳されて反政府組織に加わったのは14歳だった。

少年兵たちは2つの戦争をしているという。
兵士として男の子のように訓練されるだけでなく
大人の兵士の「妻」としても利用されるのだ。
妊娠中も前線に送られ、戦闘中に出産したり
子どもをおぶって戦闘にさんかさせられたりする少年兵も多い。

戦争は子どもが本来もっているすべての権利を侵害します。
これ以上戦争で子ども時代が破壊されるのを許すわけにはいきません。

「武器を取り上げられた僕らは普通の子どもに戻れる気がしなかった。
だけど効果的なリハビリを受けることができて、
これからも生きていけるという気持ちが生まれてくる」
ユニセフのリハビリで著述家や大学生、音楽家として
新たな道を歩みだす者もいるという。

<オモトは冬に赤い実をつけます>