原題「子どもたちは私たちを告発するでしょう」
ジャン=ポール・ジョー監督自身がガンになったことがきっかけで
病気の原因を追究して多くの事実を知り
食と環境の問題について多くの人に
知ってもらおうと考えたそうです
フランスの小さな村の小学校の給食をオーガニック化する
取り組みのドキュメンタリーですが
上映後に食堂をオーガニック化する大学なども現れ
社会的なムーブメントを起こしたようです
映画では特別新しい事を表現しているわけではないのですが
消費者の健康より生産効率など企業利益が優先される社会では
問題が起きればその都度メディアが単発的に取り上げるだけなので
正面から根本的に取り上げ普遍性を持つこの映画は説得力があります
映画の冒頭では次々にデータが発信されています
2006年ユネスコ・パリ本部でのシンポジウムでは
「ヨーロッパではガンの70%は環境と食糧に起因している」
「過去50年で精子の量が50%減少した」
「我々の子どもたちは親の世代に比べ健康的に劣ります
近代史上初めてであってはならない事態だ」
農家からの発言もあります
「フランス農業では農薬の90%が殺虫剤で小麦は9種類、
りんごは27種類、桃は22種類使う」
「ブドウ農家では農薬を調合すると3日間鼻血が止まらない、
ワイン畑に散布すると8日間排尿できなくなる」
このように化学薬品を多用する大規模農業や大量生産は
たかだか50年の歴史しかありませんので
それを軌道修正することは難しいことではないとの発言もありました
いたずらに不安をあおられたりパニックになったりするのではなく
まずは自分たちが生きているこの社会の現実を知る事が
大切ではないでしょうか?
持続可能な社会を目指して・・・・・