正規と非正規の雇用格差をどう是正するか
日本独特の賃金構造や雇用慣行が壁といわれるが
本当に克服できないものなのか
広島電鉄は2009年10月に契約社員を正社員に一本化した
待遇差は10年かけて均衡させる
40から50歳代の正社員は待遇が悪化するが
定年を60歳から65歳に延ばして生涯賃金を維持する
経営側も毎年数億円の負担増になる
当初、古手の正社員から『契約社員は調整弁だろう』という反発が出た
これに対して労組幹部は『あなたが逆の立場だったらどう思うか』と粘り強く説得した
このやりとりは格差是正への発想転換という点で深い示唆を与える
米国の政治学者ジョン・ロールズは個性や社会的境遇など
『自分に関する知識』を持たない『無知のベール』に包まれた人々なら
どんなルールを選ぶか、という思考実験を提示した
そして人生の様々な偶然や不確実性で格差がどんどん開いたり
固定したりしないようなルールを人々は求めるだろう、という結論に達した
無知のベールの仮定は偶然への配慮について人々の想像力を研ぎ澄ます
広電で生まれた『あなたが逆の立場なら』という問いも本質は同じだ
雇用のあり方を変える上で民間労使の役割は非常に大きい
日本を代表する企業の労使は想像力をたくましくして
格差是正への最善の方策探しに挑まねばならない
・・・・日本社会では一般的に「人権とは思いやり』と言われているようですが
それではあたかも「人権とは弱者への思いやり』と言う意味合いになり
「自分自身の命をまもる」「差別や不公正を許さない』という大事な視点が
欠けるのではないでしょうか?
まず自分の人権を知ることではじめて人の人権の尊重という想像力を
働かせることができるのではないかと思います・・・・・・・・
<シャコバサボテンは面白いネーミングですね>