若い冒険心縛っていないか 沢村 亙より

旅行大手JTBの調査では海外旅行に出た若者(15から29歳)は
この10年で34%減少
米国留学は1997年の47000人をピークに減り始め
昨年30000人を割った
貧乏旅行の代名詞だったバックパッカーすらあまりはやらないとか

安全な日本から出なくたってネットで世界の情報が手に入る
厳しい就職戦線で旅する時間がない
低賃金の非正規雇用が増えて海外どころじゃない
そんな解説や悲鳴に加え若い世代の『内向き化』もよく聞く
日米中韓の中高生が対象の意識調査(2008年)で
海外留学希望者は日本が最低だった

『最近の若者は』とため息をつく前に未知の世界への自然な欲求を
私たちが抑えつけていないか自問してみる
例えば昨年の新型インフルエンザの流行初期
海外渡航自粛が日本で広がり旅先で感染した人が非難される騒ぎも起きた
それは04年イラクで人質になった日本人への『自己責任バッシング』を思わせた
当時日本を知る英国人は「日本では『世間に迷惑をかけること』がご法度なんだよ」と
納得していた

ベネッセ教育研究開発センターが06年に発表した
日中韓と台湾の5都市の親に「子どもへの期待」を尋ねた調査で
「迷惑をかけない人」は71%の日本が群を抜いて最多だった半面
「社会に尽くす人」は最下位
「好かれる人」と願う親心に偽りはあるまいが
「人生の安全運転」への過剰の期待が冒険心にブレーキをかけていないか

・・・・・・人に迷惑をかけないで生きられる人などいるのでしょうか?
決して開き直るわけではなく、互いに迷惑を掛け合いながらも生きることしか
私達にはできないのでは?だからお互い様なんですね・・・・

<エンジェルランプは花も葉もかわいいです>