「変わってる!?」と言われて 大人のアスペルガーを考える

昭和大付属烏山病院 加藤進昌院長より

来院するのは20代から40代の男性が多くその半数は失職しています
今はインターネットの情報で自分の発達障害にきづく人が増え
中にはアスペルガー症候群の傾向を調べる
「自閉症スペクトラム指数」(AQ)を自己採点してくる人もいます
診断できる精神科医の数が絶対的に少ないのが問題です

アスペルガーと診断された人の反応は
「他の人とどこか違う」「いじめられる理由が分からなかった」と
思っていた人の中には診断されて納得した、安心したという声がある一方
「障害者の烙印を押された」ととらえる人もいます
否定的に受け止めないように説明する配慮が必要です

アスペルガーの原因は脳の機能障害といわれますが
どの部分かについての定説はまだありません
遺伝的な形質があるといわれています

二次障害の問題は、元の障害が原因で会社や家庭などで
対人関係がうまくいかず心の傷が深くなり
うつ病や強迫性障害になる人は多いです
まずはこの治療をすることが大事です

発達障害は本人のせいではありません
いじめられて不登校になるなど自己評価が下がっている人も
多いと思いますが親などの周囲のせいにしたり
自暴自棄になったりしないでほしい
閉塞感を持った人はデイケアや自助会のような環境で
孤立感を薄めるのもいいです

家族はいい面を前向きに見て欲しい
何かを伝えるときは直接的な表現を心がけるといいですね
職場では対外交渉のような不向きな仕事は避けるべきです
でも根気もあり技術畑で評価を受けている人も多いし
アスペルガー症候群とみられる偉人もいます
ビジネスの難局を突破する際には異能が必要で優れた能力を
活用しない手はありません

・・・・・・診断を受けにくく、支援も受けにくいのは厳しい現状ですね・・・・・

<アマドコロの白い花が咲いています>