悲しみを抱いて人間丸ごと診る 帯津 良一より

東京都立駒込病院で食道がん治療に関わっていた時
医療技術は進歩しているのに患者さんの5年生存率は
20%以下で再発率も下がらない医療に疑問を持った

生存率が高く、陰陽説など部分と部分のつながりを診る
中国医学が実績を上げていることに注目し中国の医療機関を
見学に行った
将来、医学は統合医学になるのではと予感がして
開業して「中西医結合」を始めた

西洋医学は細胞から遺伝子へとより小さな要素に還元して
病気をとらえ、体の一部しか診ない
今の医療は患者の悲しみを和らげるどころか
例えば抗がん剤を拒否するとよその病院へ行けと言われるなど
悲しみを与えている
今でもあまり改まっていないが、先生の一言で患者は
ぐっと悲しみに沈み、この状態では免疫力は働かない
日常生活で我々にこんな悲しみを与える状況はめったにない

患者を壊れた機械と思い、自分はプロフェショナルな修理工
という図式だとそういう言葉が出てくる
故障を治す感じで再発して抗がん剤も無理で処置できないと
非常に冷たくなる
まして死ぬ場面なんか自分達の仕事じゃないような顔をする

互いの悲しみを敬いあい、病気になる前よりもっと悲しくはさせない
悲しみが減る医療でないと医療の意味をなさない
人間丸ごと診る「ホリスティック医学」とは
患者さんとの話し合いで心、養生、食事、気功の問題を組み立て
西洋医学で何ができるか考えます
(心理療法士、漢方薬、気功、鍼灸師、看護師、薬剤師、医師などのチーム)

・・・・・私も様々なの医者との出会いで多くのことを学びました・・・・・・

<ノウゼンカズラは夏の花です>