月刊綜合医学1月号 種ヶ島永宝より

昨年11月24日厚生労働省は2008年の国民医療費
(国民が1年間に使った医療費の総額)を発表した
それによると同医療費は34兆8千億円で今までの最高額
さらに2008年度の介護費を8兆円とすると合計43兆円で
国の税収を上回るほどの大変な事態
(1965年の医療費は1兆1千億円だった)

この原因は
①糖尿病、心疾患、脳卒中などの生活習慣病の蔓延
②高齢者のがん、運動障害や認知障害による要介護者や寝たきり患者の増加
③医療高度化による1人あたりの医療費の急増など
日本人の健康破綻と国家財政の破綻が同時進行しつつある

医療費・介護費の増加は国民福祉のための必要な費用であるという前提では
これからの少子高齢化時代に財政収支がますます赤字になることは避けられない
その打開策としてぜひ予防医学・未病医学に力をいれ
健康寿命を伸ばして介護の開始を遅らせる対策が必要

まず医療費の40%を占める生活習慣病の予防が第一の課題
生活習慣病の最大の原因が食生活の欧米化にあることは明らか
日本人は欧米人に比べて遺伝的に動物性食品による肥満、糖尿病,心臓病の
発症リスクが高い

日本人は伝統的な日本型食生活に戻れば生活習慣病にかからなくなる
しかし日本人の主食のコメの1人あたり消費量は2005年には61,5kgで
40年前の約半分になった
副食は肉、牛乳、バター、卵など動物性食品が増加し、魚離れも深刻

WHOの調査では非米食文化圏では肥満、高脂血症が多く
心筋梗塞の死亡率は米食文化圏の5倍も高い
世界は日本食を健康食と認めつつある

・・・・・・今年は食育に取り組む予定ですが、その前に食育とは何か?
誰のためのものなのか?誰が当事者性が高いのか?など
基本的なところから考えていくつもりです・・・・・

<常夏はなでしこの仲間です>