自閉症障害 女子の支援 配慮を グループ活動が必要

発達障害のうち、アスペルガー症候群、高機能自閉症、自閉症を合わせて
『自閉症障害』と呼ぶ

アスペルガーは知能や言葉の遅れがないのに
社会性に欠けたりコミュニケーションの困難さ
興味の偏りなどを持つのが特徴

高機能自閉症はアスペルガーとよく似ているが
幼児期の言語発達に遅れがある

自閉症は知的障害を伴う

2004年に発達障害者支援法ができて7年になるが
女子の障害は男子に比べ診断されにくい

発達障害の支援機構「アスペ・エルデの会」統括ディレクターの
辻井正次・中京大教授は
「疎外感、孤立感を持たずに過ごせる場が必要。
各地のグループは男子ばかりで女子の場が乏しい』と話す

自閉症障害の男女比は4対1で男子が多いとされているが
『診断されずに見過ごされている女子も多い』と考える専門家も増えてきた

辻井教授は「自閉症障害の子が混乱した時、男子はパニックを起こすが
女子は硬直してしまう。反応が内向きなため思春期の悩みと混同されたりして
なかなか診断されない」と話す

友達との会話がうまくできなかったり、いじめを受けるなどして
不登校につながる例も多く、時に自殺未遂に至るケースもあるという

女子の発達障害の研究・治療で知られる米国のシャナ・ニコルズさんは
「研究はまだ進んでいないが障害の現れ方に明らかな違いがある。
女子は表情など言語以外の手がかりを読み取ることが得意。
自閉症の女子も周りの反応を気にして自分の問題を
小さく見せようとしているのでは」と話す。

特に思春期には“仲間はずれ”などのいじめを受けて深く傷ついたり
性的な危険を察知できないなどの問題があり
女子特有の支援が必要になる
友達づくり、社会技能訓練、工芸、買い物、ガールズトークなど

<ムラサキツユクサが咲いていました>