発達障害の子どもたち 杉山登志郎より その6

さまざまな併発症

筆者により診断され継続的なフォローアップを受けている
高機能広汎性発達障害者の資料で実態をみてみよう
466名、年齢は3歳から50歳、男性360人、女性106人

最も多いのはうつ病(気分障害)で年齢が上がるにつれ増加傾向にあり
18歳以上では75名中38名(51%)

不登校は1割で、56名中50名(89%)が受診のきっかけは不登校であった
幼児期に診断を受けた者は9名(16%)
中学生になって診断を受けたのは23名(41%)
31名(55%)は最初の専門家への相談で広汎性発達障害に気付かれなかった

解離性障害は34名、強迫性障害は20名であった

何らかの触法行為は23名(4,9%)であったが
診断の遅れと治療の遅れ、迫害体験の問題がある
迫害とはいじめと虐待である

早期に診断が可能となるシステムを構築し虐待やいじめなどの迫害体験から
児童を守ること、医療的教育的対応が国際的に見ても立ち遅れていると思える

<ネモフィラは青い花です>