いじめ・自殺・再発防止について

30年位前からいじめられた子どもの自殺が延々と続いています
そのたびに文科省の新しい通達や指導が入るわけですが
それが学校現場で十分に活用されていないから再発するのか
それとも机上空論のペーパーが現場ではリアリティを持てないのか
私には分かりません

いずれにしても相変わらず日々苦しんでいる子どもたちがいることは事実です
「少年犯罪データベース」によればもっと以前から子どものいじめによる事件もあり
自殺も殺人もあったようですが
現在ほど情報が発達しなかったので、報道されることも圧倒的に少なかったようです

一方で現代の子どもたちは豊かな時代に育って忍耐力が育ってないとか
核家族化、少子化などでコミュニケーション能力が弱いとか
地域社会の崩壊で学校以外に子どもの居場所がないとか
学歴社会で受験のストレスが大きいとか
様々な要因も指摘されています

これらのことを総合的にとらえて再発防止策を考える必要があります
しかし、その再発防止策に必ず出てくる「相談機能の充実」というのは疑問です
それはすでにいじめが起きてからの相談であり、自殺防止策にはなりますが
いじめ防止策にはならないと思うからです
いじめられている子のケアも大事ですが、カウンセラーは予防に万能とはいえません

また自殺までに至らずぎりぎりの所で踏ん張っている子どもの方が多いのですが
「自殺しなければ誰も気づいてくれないしマスコミも取り上げてくれない」と
感じている子どもがいるとしたら大人としてどうすればいいのでしょうか

また以前から子どもたちと話していて感じていることがあります
いじめによる自殺だけが大きくマスコミに取り上げられる現状では
子どもたちの中には「いじめとは自殺するようなひどいことなのだ」と誤解してしまい
自分の学校には「(あれほどの)いじめはない」と考える子どもがいることです

むしろマスコミに取り上げられるようなケースはもはやいじめではなく犯罪なんだ
いじめは君たちの周りにあるものなんだと伝えたいと思います

<セイヨウアサガオはたくましく長い間咲き続けます>