いじめのレベル?

兵庫県の高校2年生が自殺した件
学校側は生徒への聞き取り調査で
この生徒が教室で消しゴムのかすや菓子を投げられたり
筆箱を取り上げられたりする嫌がらせを受けていたことが
判明したという

他にもクラス40人のうち約半数が何らかのいじめを目撃し
この生徒を「虫」と呼ぶいじめは授業中にもあったという

しかし学校は「頻度や期間は聞いていないが
いじめのレベルに達していないと判断している
当時は気付けず残念だ」としている

つまり学校はこの程度ならいじめではない
たいしたことはないと判断したらしい

文科省の指導ではいじめは周りの人が判断するのではなく
本人が苦痛に感じたり傷ついていればいじめだとしているはずだ

授業中にもあからさまにやられていたなら
先生が知らないはずはないだろう

しかも期間や頻度も重要なポイントではないだろうか?
たまたま1度だけ消しゴムのかすを投げられたのか
毎日のようにいつもなのかはその子にとって大きな違いなはずだ

いじめられた子どもが自殺すると
大々的にマスコミで取り上げられることで
社会の関心が高まるということはあるだろう

しかし一方で自殺するほどの深刻なものが「いじめ」なのだ
日常的に行われているようなことは
「いじめのレベルではない」と誤解されたり
うちの学校では「あれほどひどいいじめはない」と錯覚されることは
事実誤認であり、責任逃れだと思う

これからどんな未来が開けたか分からないような
若い大切な命が失われたのに
「残念だ」で済まされていいのだろうか

学校では道徳の授業で「思いやり」を教えているが
ひどい暴力でなくても毎日のように
陰湿ないじめをされていた子どもの気持ちへの
大人の思いやりはどこにあるのだろう

理不尽な理由で命を奪われた子どもが
もし自分の子どもだったら「残念」ですむと思うのか?

大人が職業や社会的立場で判断するのではなく
一人の人間として考えるのが「思いやり」ではないだろうか

<イワギキョウは高山植物です>