原発を少しでも減らして廃炉に

2006年3月に原発運転の差し止め請求を
初めて認める判決を出した金沢地裁の元裁判官井戸謙一さん

国策に異を唱えることを恐れず原発政策の矛盾を突いた
退官後は弁護士に転身し第2の福島事故を起こさせないために
若狭湾にある原発の運転差し止め訴訟4件で弁護士の一人として
法廷に立っている

・国策に反する内容の判決を出すこと
どんな批判攻撃をされても大丈夫だと自信があった。
今後の自分の処遇に影響があるかもしれないという思いはあった。
しかし裁判官をくびになるわけではないし
どこに行っても裁判の仕事はできるわけだから。
「上からにらまれる」とか、そういうことはあるかもしれないと
思ったけれど、小さいこと。
命がなくなるわけわけではないし、今後の生活が成り立たなくなるわけでもない。
自分が思った通りの判決を言い渡すことに比べたら小さいことです。

・これからの目標
一つは第二の福島事故を絶対に起こさせないこと
二つ目は少なくとも子どもはできるだけ早く福島から
逃がす必要があると思っている。

生き物は次の世代を残すために生存しているわけだが
子どもを産めばそれでいいというわけではなく
子どもを社会的に一人前になるまで面倒を見なくてはいけない
でも子育てを終えれば生き物としての役割が終わっているのに
どういうわけかその後も命がある

人間の人生は三分されていて、大人になるまでは自分のために生きる
大人になったら子どもが成人するまで子どものために生きる
子育ての役割が終わったら、これからの世代にいい環境を提供するために
残りの人生を使いたい。

・座右の銘
「たゆまざる 歩み恐ろし かたつむり」
長崎平和記念像を手がけた彫刻家の故西村西望さんの俳句

<青い金柑の実が成りました>