子どもひろば発足15周年を迎えて その3

最初の4年間の出前授業ではCAPを実施しましたが、
このプログラムは約30年前のアメリカで
作成されたものなので今の日本社会に生きる子どもには
十分ではないと感じてきました。

そこで1994年日本政府の子どもの権利条約批准を機に
「子どもの権利条約WS」に取り組み、
人権や権利そのものの基本的学習から始めて
プログラム制作に3年掛かりました。

2001年からの実施先は神奈川国際交流センター、
立教池袋高、法政大、亜細亜大、日本社会事業大、
東大、お茶の水大付属中教員、公民館等、
残念ながらほとんどが大人対象でした。

2004年からは子どもの連れ去り事件が多発したため
『親子の安全トレーニングと子育て講座WS』に取り組み、
実施先は都内や周辺地区の幼稚園、保育園、小学校等で
現在でもニーズが高くこれまでに約170回実施しました。

2002年多摩地区の中高生によるホームレス暴行致死事件があり、
ホームレスの人達と若者の交流会を実施し記録誌を発行し、
2004年に『ホームレスへの差別と人権意識WS』を作成し
早稲田大や公民館等で実施しました。

2005年からは薬物乱用の低年齢化が深刻化し『ティーンズドラッグWS』を作成し
立教高校、立川市中学校P連、都立第2商業高校、立川星槎国際高校、立川9中、
小平市サレジオ中等で実施しました。

2006年からは中学生のいじめの残酷化、犯罪化や自殺につながることを
防止するため『いじめと人権WS』に取り組み、武蔵野市成蹊中、中野区大和小、
川崎市王禅寺中、東村山市化成小、江東区越中島小、東村山市第3中、
瑞穂市第5小、中央区中央小、武蔵村山市第3中等で実施し
現在も関心が高く実施しています。

2007年から小学校低中学年向けに「いじめをやめようWS」を作成し
東村山市化成小、小平市サレジオ小、中央区中央小、武蔵村山市学童クラブ、
区民センター等で実施しました。

2009年からはネットや携帯の急速な普及の危険性に対し若者ボランティアが
中心になり『ネットとケータイを上手に使おうWS』を作成し公民館等で実施しました。
 
2010年からは『思春期からの性と危機管理—心と体をまもるために—WS』を作成し
私立大東学園、都立立川高校等で実施すると共に、
若者ボランティアが中心にエイズ予防リーフレット「モトカレ モトカノ知ってますか?』を発行し高校等で配布しました。

2011年は学校からの依頼を受け「ライフスキルトレーニングWS」を作成し、
武蔵村山市第2中で実施しました。

 他に保護者向けの食育のプログラムを作成中だったのですが、
3.11の原発事故により放射能汚染という未曾有の環境汚染が起き、
これまでの食育とは別次元の事態となっているため、現在作成は延期状態です。

いずれのオリジナルプログラムも『子どものいのちを守り心を育てる』ことを目的に
いのちの授業として実施すると共に、保護者向けの講演も実施して
予防教育と人権啓発に努めています。

<キンセンカが咲いていました>