投書欄より 人格の侮辱が体罰 (82歳)

11日付け本欄の若者の声で「体罰の基準は何?」
という中学生の投稿が載った
毎日学校生活を送る本人にとっては切実な問題だと思う
そこで元航空自衛官としての私見を述べたい
私は体罰には反対である

何を体罰というのか、その基準だが
相手の人格を侮辱する行為を体罰だと考える
手で頬や頭をたたくとか、足蹴にするのは体罰となる

日本では明治維新で徴兵制が敷かれてから
軍隊内でこの悪習が始まり第2次大戦中は猛烈を極めた
戦後もそのまま悪習が残り今日まで続いている
大げさに言えば日本には「ビンタの文化」がある

こんな文化を持つのは世界で日本だけだろう
この文化の違いから戦争中、東南アジアの人々を殴った兵隊が
戦後、戦犯となり処刑された
こうした人格を否定する行為は憎しみを呼ぶだけだから絶対にしてはいけないと思う

私は戦時中、旧制中学生だったが、よく教師からビンタされた経験がある
そのたびに教師に対する憎しみがわいたのを今でも覚えている

現在の自衛隊でも覚えの悪い自衛官に上官がヘルメットの上から棒で軽くたたくとか
腕立て伏せを10回程度やらせることはあるが、そこまでが限界である
それ以上は体罰となり上官は処罰の対象となる

私が中学生のころと違って今は批判は自由な時代だから
声を挙げて、ぜひこの悪習を根絶させてもらいたい
最後に「悪い生徒」への対応だが、やはり学校が本人、保護者ととことん話すしか
方法はないと思う

<オオイヌノフグリが春の日差しに咲きはじめました>