*イギリスの例
・D・オルヴェウスやP・K・スミスなどのヨーロッパの
いじめ研究者にいじめ対応としてどのような教育を
しているのか、また、その教育の目標は何かと
尋ねると、彼らは「詰まるところは市民性教育だ」と言う
いじめは日常の生活世界で起きている。
したがって、いじめに歯止めをかけるには
抑止力を日常生活に埋め込んで自浄作用を
図ることが不可欠であり
それを市民性教育に委ねているのだ
・イギリスでは1980年代終わりから市民性教育に
ついてすでに語られていたが
ブレア政権の下でその導入が明確となり、
2002年よりイングランドの中等学校では
科目「シティズンシップ」が義務化された
・1989年〜90年にはイギリス全土で
パーソナル・ソーシャル・エデュケーション
(PSE)構想が打ち出されている
(現在では性教育など健康教育を強調するために
健康のHを入れPSHEと称されている)
このカリキュラムは人格と社会性と、健康で安全な
ライフスタイル形成を目標とする
具体的には児童・生徒の自己肯定感や責任感の育成、
自立の精神など「自己の確立」と他者への配慮や畏敬の念、
あるいは人との違いを尊重することなど
『他者との良い関わり」を培うことを柱とした内容となっている
「反いじめのための学校の方針への参画」も
PSHEの学習内容として明示されている
・特設科目「シティズンシップ」はこのPSHEの
実践をべースとし,市民性教育、経済教育、
キャリア教育、環境教育、健康教育の5つのテーマからなる
教科を横断的にまたがったものである
<キンカンの実がなりました>