昔はよかったと言うけれど 大倉幸宏より その1

—戦前のマナー・モラルから考える—
 
日本人の道徳心は終戦(1945年)を境に
低下し始めたのではなく
「もともと低かった」のです
それどころか、今日の日本人のほうが
昔の日本人に比べて
道徳的に優れているとさえ言えるのです。
その具体的な事柄について次章以降で
ひもといていきましょう

1.駅や車内

1940年7月5日読売新聞より:
・窓から乗り込み荷物を投げ込む
・窓から荷物を投げ込んで座席をとっておく

1939年1月11日東京朝日新聞より:
・車内では席の奪い合いから殴り合いが始まったり、
血を流しての格闘である

1941年吉岡弥生「女性の出発」より:
・電車内は食べ終わった空き箱、包装紙、
果物の皮、飲み物の瓶、紙クズ、新聞紙、
たばこの吸い殻などを床に放置してゴミだらけ、
なかには窓から投げ捨て線路の保安員が
重傷を負う事件もあり

1935年6月18日東京朝日新聞より:
・車内で化粧する女性が珍しくない