少年事件が問うものは? 井垣康弘より その5

重大事件を起こす子どもは母親から
『産まなければよかった』などと言われ
学校からは「来るな」と言われ、誰からも認めてもらえず
生きる意欲を失ってしまった子ども達です

そうした少年が少年院に入って立ち直るのは
周囲から大切にされていると実感できるから
自分が社会から必要とされている存在だと
思えることが何よりも大事なのです
モンスターだ、野獣だと、と見て排除しようとするだけでは
何も変わるはずがありません

なぜ彼らが生きる意欲を失ったのか
社会にどんな恨みを抱いたのか
なぜ一線を越えてしまったのか

こうした事情は家裁の調査や鑑定で明らかにされているのです
5000件を超す少年審判を担当した経験から
私は克明な決定書を公表すべきだと考えています
彼らがなぜ、このようなことをしたのかを
社会が詳しく知ることで、事件を防ぐ方法も見つかるはずです

<シバザクラが咲いています>