日本の子どもの自尊感情はなぜ低いのか その2

児童精神科医の現場報告 古荘純一

セルフ・エスティーム(self-esteem)とは
質問紙法による自尊感情の測定を考案した
ローゼンバーグによれば
「自己イメージの中枢的な概念で、1つの特別な対象
すなわち自己に対する肯定的または否定的な態度」と
定義されています

セルフ・エスティームは日本語では「自尊感情」の他に
「自尊心」「自負心」「自己評価」「自己尊重」「自己価値」「自己肯定感」
など様々な訳語があります

セルフ・エスティームという概念は
「自信を持ちゆったりと構えること」「自重する」という、
いわゆるポジティブな思考を指すだけでなく
ネガティブな側面も包括した概念に近いと思われます

セルフ・エスティームという単語は、プラスの価値とマイナスの価値を
中立的かつ客観的に表す単語ということもできます
(アメリカなどでは、セルフ・エスティームというと高すぎてもよくない
というイメージがあります。良い面、悪い面の両方を表す言葉として
とらえているからです)

高すぎてもまた、人の上に立ったときなどにやっかいなことが
起きる可能性があります

<シモツケが咲きました>