偽りの種子 遺伝子組み換え食品をめぐるアメリカの嘘と謀略

ジェフリー・M・スミスより

遺伝子組み換えジャガイモを与えられた
ラットの免疫システムに異常が生じることを
(アーパッド)プシュタイが発見したのである

ラットの白血球は遺伝子組み換えされていない
ジャガイモを与えられたラットの白血球よりも
ずっと鈍い反応を示し、感染症にかかりやすく
異常が生じやすくなっていた

免疫システムにかかわる臓器である胸腺と脾臓も
何らかの異常を示していた

遺伝子組み換えされていない餌を与えられた
ラットに比べ、遺伝子組み換えされた餌を与えられた
ラットの脳や肝臓、精巣は小さく、発達も劣っていた

膵臓や腸などの組織が肥大しているラットもいた
何匹かは肝臓の1部が委縮していた

さらに重要なのは遺伝子組み換えされた餌を
与えられたラットの胃と腸に、著しい構造の変化と
細胞の増殖が起こったことである
これはガンになる可能性が増えたことを示す
危険信号かもしれないのだ

ラットにこの様な著しい影響が見られたのは
研究を開始してからほんの10日後のことであった

いくつかの影響は110日後まで残ったが
これは人間に置き換えると10年に相当する長さである

結果的には、遺伝子組み換えジャガイモを与えられた
ラットだけが重篤で好ましからぬ影響に苦しんだ

健康を損なわせた主原因がレクチンでないことは
この証拠からも明らかである

それよりはむしろ遺伝子操作のプロセス自体が
成長期の若いラットに何らかの影響を与え
臓器を損ない、免疫機能不全を引き起こしたのではないか

「われわれは、食品メーカーが行っているのとまったく同じ
方法で遺伝子操作を行いました」とプシュタイは言う

この研究結果が示しているのは、すでに承認を受けて
日々何百万、何千万という人々が口にしている
遺伝子組み換え食品が、この実験結果と同様の
健康問題を、特に幼い子ども達に引き起こす
可能性が高い事実である

プシュタイはとてつもない苦悩にさいなまれた
このジャガイモも、遺伝子組み換えトマトや組み換え大豆、
組み換えトウモロコシなどと同様
うわべだけの研究と承認プロセスを経ていたなら
何の問題もなく容易にACNFPの承認プロセスを
すり抜けていただろう

そして世界中のスーパーマーケットの陳列棚に並べられ
フライパンで調理されていたのかもしれないのだ

プシュタイはまた、遺伝子組み換えトマトや組み換え大豆
組み換えトウモロコシについて行われた表面的な研究では
自分が直面したような深刻な問題が発見されなかったことも
承知していた

しかも、もし人間にラットと同じような問題が起こるとしても
病気の発現までに何年もかかるうえに
遺伝子組み換え食品が原因であると疑われる可能性は
ほとんどないのである

「遺伝子組み換え技術を導入した食品には、深刻な問題が
あることを示す事実がありました」プシュタイは言った
「けれども科学論文を発表するまでにはさらにもう2,3年
かかるだろうし、遺伝子組み換え食品は
われわれの遺伝子組み換えジャガイモ研究のような
厳格な生物学的試験も経ずに
もうすでに市場にでてしまっていたのです」

結果が出るまで待つ間に、何も知らない消費者が
どんな重い疾患に苦しむことになるか分からない

・・・・・遺伝子組み換えジャガイモといえば
ポテトチップを思いだしますね・・・・・・・・

<キンギョソウが咲きました>