福祉専門職向けセミナー1回目終了②

前回に引き続き、福祉専門職向けセミナーの様子をご紹介します。

動物介在療法/動物介在活動のお話(%エンピツ%)

最近テレビや雑誌などでよく使われている言葉「アニマルセラピー」老人ホームや病院に動物を連れて訪問に行き、利用者さんや患者さんが動物に触れ合うという感じの意味合いで使われている言葉です・・・。

しかし、このアニマルセラピーという言葉は正しい言葉ではありません。
動物を使って何か活動をするにはその目的やゴール設定によって変わってきます。

(%緑点%)動物介在療法/アニマル・アシステッド・セラピー(AAT)
セラピーとは日本語では「療法」という意味になります。療法は人間に対して有資格者(医師、看護師、作業療法士、理学療法士など)が行う行為をいいます。
ですから、動物介在療法は動物を用いて、有資格者が治療を目的にきちんと計画を立て、ゴール設定をして行われなければなりません。
有資格者の指示や指導のもと動物を連れたハンドラー(飼い主)が動物を連れ治療のお手伝いをします。

例えば:肩の関節のリハビリをしている方と犬がボール投げをする。ボール投げをすることで肩の関節を動かしリハビリになります。この時のボール投げの回数や肩の動かし方などは人間の専門家がしっかりと管理して行います。専門家の指示のもとハンドラーが犬に支持を出します。
一人で肩の関節を動かすリハビリをするよりも、「犬とのボール投げ」をするとなると、患者さんのモチベーションも違います。犬を喜ばせるためもっと遠くにボールを投げたいという気持ちがリハビリにもよい影響を与えます。

(%緑点%)動物介在活動/アニマル・アシステッド・アクティビティー(AAA)
病院や老人ホームなどの施設で、利用者さんや患者さんのQOL維持、向上のためのレクリエーションに動物を参加させる活動です。(地域のボランティアさんが折り紙教室を開催したり、歌を歌ったりする活動と同じです)

例えば:老人ホームに動物を連れて訪問し、そこで利用者さんに動物と触れ合ったり、トレーニングした技(芸)を披露して、レクリエーションの時間を楽しんでもらう。
動物を通じて会話が増えたり,、表情が明るくなったという事もあります(%ひよこ%)

このように動物介在療法と動物介在活動はその目的によって区別されています!!

どちらも共通して言われることは、その活動に参加する動物が参加する事にストレスや恐怖を感じないことが大切です。
前回の記事に書きました「原始の血の説」の話につながります。(前回の記事をお読みでない方はぜひお読みください)(%ひよこ%)
動物がストレスや恐怖を感じていれば有効な活動はできません。活動に適した動物、適した環境を与えてあげることも活動をしていくためのポイントになります。

参加する動物の健康管理ができていることや受け入れ施設の体制など確認すべきことは他にもたくさんあります(%ペンギン%)

動物を連れてボランティア活動をされている方、これから活動に参加したいと思っていらっしゃる方には興味深い内容にであったと思います。
ご興味のある方はぜひ、しっかりと勉強されてから活動を始めることをお勧めします!

次回は動物介在教育(AAE)と施設内飼育に関してのお話を報告いたします。
(%ペンギン%)

暑い日が続きますが、皆さん水分をしっかり取って熱中症には気をつけましょう(%音符1%)