例えば、大きなケーキが目の前にあったとしたら、お子さんは どんな気持ちになるでしょう?
「食べたい!」「おいしそう・・。」「つまみ食いしたい。」「指で穴をあけたい。」
「お兄ちゃんに知らせなくちゃ。」「そっと 隠しちゃおうか。」「少しなら、ばれないかも・・・。」「妹が喜びそう。」「誕生日のケーキみたい!」
随分 いっぱいあると 思いませんか?
でも、実際にいくつの言葉を 話すかと言えば・・?1〜2語くらいでしょうか。
こどもが何かを言ったとき、その言葉を言ったのは事実ですが、
もしかしたら 心の中には いくつかの気持ちがあることも多いように 思います。
人間は けっこう複雑ですから・・
例えば、「お母さん、ピアノやめたい!」と娘さんが言ったとしましょう。
それを聞いたお母さんは、心の中は
(おじいちゃんに、買ってもらったピアノなのに どうしましょう・・)とその一言にあせったり、こどもの気持ちを 今すぐ変えようと 必死になる事は ありませんか?
気持ちを無理に変える事、どう思われますか?
こどもの一言は、特に小さい時は 今その時の気持ちですし、ほかにどんな気持ちがあるんだろう〜そんなふうに考えてみては いかがでしょうか?
「〇ちゃんは、今ピアノをやめたい気持ちなんだ。」
とまず 受け入れてあげると、こどもは安心して 話ができます。やさしく穏かに。
「〇チャンはどんな時に ピアノが好きで、どんな時がいやだなって 思うのかな?」
「何をしていた時に やめたい気持ちが出てきたのかな?」
少〜し時間をかけて、お子さんの中にどんな気持ちがあるのか、質問をしながら 広げてあげてください。
そうすると いろいろな気持ちが 少しづつ出てきます。
その時、くれぐれも詰問にならないように、それから 答えたことは 同じように受け取ってあげてくださいね。
「それから?」「他には?」 と促す言葉も 広がります。
そして、いろいろ考えたら 「それで、どうしたいの?」と 聞いてあげてください。
これは、友達とけんかをして 少し興奮気味の時も 同じです。
あせって 親が 言葉に反応するのでは なくて、言葉や行動の奥にある いろいろな気持ちを 引き出してはいかがでしょうか。
たくさん話ができると 感情が収まってきて (これは、大人と同じですね)
冷静に自分のことを もう1度考えることが できます。
そんなチャンスを 作ってあげてみてください。