今日の先生は、志茂田景樹さん。作家でもあり、最近は 絵本の読み聞かせをして
全国をまわっているそうです。
その志茂田さんが こどもたちと接していて、気になっていたことが
小学生の学年が 上がるにつれて、喜怒哀楽の感情を表に 出さない子が多いこと。
6年生に 聞いてみると、こんな結果に なりました。この感情を 表現していますか?に 対して
「喜び」・・・表現してる 33人 我慢してる 3人
「怒る」・・・ 同 32人 同 31人
「哀しみ」・・ 30人 24人
「楽しい」・・ 31人 0人
怒ると哀しい気持ちは、我慢している子どもが ずっと多い結果が出ました。
志茂田さんは すこしづつ 子どもたちの心の蓋を 取り除くような 声かけをしていきます。
「もう、重いフタを 取り除いたよ。 1・2・3!」
一度では 難しかったのですが、だんだん 子どもたちの声が 出てきます。
誰にも知られたくない 自分の秘密を 友だちにばらされた 怒り
「ばらしてんじゃ、ねーよ!!」
飼い犬が 手を噛んだ 怒り 「もう、ごはん あげないよ!!。」
でも、哀しみの気持ちは、なかなか 言葉にして 言えない子どもたち。
3年前に立てなくなった 車椅子の男児が 言いました。
「あと もうちょっとだけ 歩きたかった!」 その哀しみは クラスのみんなに伝わります。
志茂田さんは、「大人もみんなが 思っている以上に 泣くんです」 と言い
子どもたちは 家で 両親に どんな時に泣くか、聞きました。
車椅子の男児のママは、泣きながら 話しました。
「もう あなたが歩けないと 知ったとき、ずっと 泣いてた。
でも それだけじゃ、何も進まないって思って、・・」
泣く前と、泣いた後は 何が違う?
「我慢すると、ネガティブな感情しか 出ないんじゃ ないかな〜。」
犬が12歳で死んだ時、お父さんは 泣きました。家族で泣きました。
一緒に泣いて、姉と仲良くなったそうです。
「泣く事は 恥ずかしいことではなくって、少しづつ 大人になっていく。
人や植物にも 優しくなっていけるように 思いました。」
「ことば以外で 相手に気持ちを 伝える事ができる。」
「哀しみが伝わってきて、新たに 大きな力が 生まれます。」
哀しい気持ち、怒りの気持ちを 「分かち合ってもらえること」、大切ですね。
私と一緒に この番組を 見終わったおばあちゃんが、最後に一言。
「今、学校の先生が 胸を貸さない。」 この言葉、心に残りました。
お子さんが 怒ったり、泣いたりできる 自分を表現することは
お母さんを困らせる事かも しれません。
でも、それが できることは、こどもの心の成長にとって とっても大切です。
大きな気持ちで そのまま 受けとめてあげて くださいね。
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