あるお母さんは もう70代。
もうすぐ娘さんが 40才になることを 心配しています。
「何としてでも 40才までに 娘を結婚させなければ・・」と 必死に
お見合いを勧めています。
お見合いの話ばかり される 娘さんは、耳にたこができるほどで、もう うんざり。
完全に 聞く気持ちがなく、ため息をつく毎日です。

 ずっと お母さんが世話を焼いてきたからでしょうか、お母さんは 娘さんが 可哀想で 
一人暮らしを勧めることも できず、また 娘さんも 「お給料が 少ないから、無理。」
と言って 同居を続けています。

その時に 気がついたことがあります。 母親とこども、40才になっても まだ お互いが依存しているように 思いました。
年をとれば、自立する・・・では なさそうです。

卒業式のシーズンですね。 こんな声を 耳にしました。
あるお子さんは 附属高校を卒業して、そのまま 大学進学は しないで 働くことに 決めました。
その話を 聞いた 友人のお母さんは、こう 言いました。

「よく、そんな事を 許したわね。私だったら 絶対に 許さない!」と。

絶対に、という言葉を みなさんは どう思われますか?

働く意思があるこどもを 許さずに 言葉で説得している 親子の会話を 想像して 
みてください。・・・・
 親が こどもを 説き伏せて 大学に行かせたとしたら、
その子どもは どんな大学生生活を 送るでしょうか?
勉強する目的は どうなるでしょう?

人生の選択肢は 本当にたくさんあります。
どこに どんな出会いがあって どんなチャンスがあるか わかりません。
親の言うままに 従うことが、本当のこどもの幸せに つながるのか、
今の時代 保障は 何も ありません。

ですから、大学を卒業する、のように 形だけに捕らわれることでは なくて、
親がいなくても どんな問題にぶつかっても 立ち上がろうとする 心のエネルギー、
主体的な気持ちを 育てたい、そう 私は思います。

いつから お子さん自身の 考えを尊重しようと 思いますか?

うちのこどもは もう大きいので できませんが、もし 私に幼児の子どもがいたら、
いえ、もっと小さい時から 「あなたは どうしたいの?」「どっちがいい?」と
声を かけて、できる限り それを尊重したいなと 思います。

それが、自立心を育んで、
こどもの心のエネルギーを 膨らませていくことと わたしは 思います。