夏休みの旅行で、泊まった宿には卓球施設がありました。
わたしは、交代しながら 姪っ子の卓球の相手をしていました。
若い頃、児童館で少しだけ 子どもたちに教えていました。
その日、姪っ子たちとの卓球で 意識していたのは
「また、やりたい!」「楽しい!」と
卓球の面白さ、楽しさを感じてほしかったことです。
それで、できるだけ、いい打ちやすい球を返しました。
そして 球が私に返ってきた時には
「そうそう、その調子!」
「すごい、ぎりぎりで入ってるよ!」
「続けて打てるように なってきたね。球をよく見てね。」
「今のうち方で いいんだよ。やるね〜。」
「6回続いたね。」
「いいとこ、狙ってるね〜。」
「わ〜バックが入ったね。すごい!」
1球ごとに 声をかけます。
失敗もOK。
「大丈夫!体はよく 動いてるね〜。」
「わたしの球が いい所にいかなくて ごめんね。」
「さっきより、元気な球がかえってきた!」
「狙ってるね〜次が楽しみだな〜」 と認めます。
さて、・・わたしの隣の台には お父さんと
中学生になったくらいの女の子がいました。
お父さんは、どうやら 卓球のプロ並みの腕前のようです。
娘さんは 初心者です。
お父さんは 言いました。
「ほら、今も言ったでしょう。
そうじゃなくって、ここをもっと こう〜するんだよ。
も〜何回言ったら わかるの?」
「こうだよ!いい?」
「違う違う。これはね、こう〜するんだから・・・」
女の子は もうお父さんの声にあわせて 必死です。
ちゃんとできないと お父さんの強い言葉がまた飛んでくる・・
そんな感じでした。
親子で楽しい時間を過ごす、ということより
お父さんは 自分が教えてあげよう、ということを大事にしていたように
見えました。
でも、きっと 愛情いっぱいで、一生けん命に、自分が持っている高い技術、
正しいやり方を娘に伝えたいお父さんなのです。
お父さんにあと どんな気持ちがあったら、娘さんは 笑顔で卓球を楽しんだと
あなたは 思いましたか?