子どもを叱る・伝える・受けとめる〜

子どもを叱ると、お母さんは
(あ〜また やちゃった)と思います。
でも、自分の感情のなせるままにではなくって
しっかり叱るべき時も ありますね。
特に、危険にかかわる時です。

こんな事がありました。
あるお母さんは 下の弟さんが病気だった時
年長さんのお兄ちゃんと2人だけで留守番を頼んで、
午前中だけ 家をあけたことがありました。

弟が 具合いが悪い時だったので
お兄ちゃんは、自分なりに 弟のことを思って
お世話をしてくれた様子です。

お母さんが 家に戻ってみると
濡れたタオルを出してあったり 薬箱が散乱していたり
おでこに当てる ヒエピタが落ちていたり
努力の痕跡が 見ました。
看病をしたいと 思ったんですね。

・・・・と、そこまでは 良かったのですが
お母さんは びっくりしました。

いい匂いがするので、何だろうと思ったら
弟に、火を使ってスープを作ってあげたのです。

「お母さん、見て!これは 弟に作ってあげたの・・」

いつもお母さんが 言い聞かせているのは
「火は 絶対に使っちゃいけないよ。
家事は本当に怖いものだし
周りの人にも迷惑をかけるし・・・」という事。

お母さんは 大きな声で叱りました。
「いつも だめって言ってるでしょ!!」
お兄ちゃんは 何も言わなかったそうですが
いっぱい泣きました。

お母さんは 20分くらい お兄ちゃんを膝に抱えてあげて
だいぶ落ち着いてから
怒りっぱなしじゃいけないと思って 言いました。

「それは悪かったね。お母さん 少し言い過ぎたね。
あなたは 優しい気もちで やってくれたんだよね。
ありがとう。」と伝えました。

それから お兄ちゃんに もう1度 火の怖さの話をしました。
「火は (年齢的に)もうちょっとまだなんだよ。
わかってくれるかな。」
すると、お兄ちゃんは わかったような ちゃんとした返事が
返ってきました。

お母さんは、びっくりしたけれど
子どもの気持ちは 傷つけないで終われた気がして
ほっとしたそうです。

ちなみに お母さんも弟さんも絶賛した
お兄ちゃん力作のスープは やかんの中で作ったそうですが、
ねぎの皮・梅の皮・かつをぶし
それに しょうゆとお酢で味付けしたそうですよ。
う〜ん、美味しい予感がしますね♪

大事なことは きちっと叱って
その後、親子で笑顔になれたら 大成功ですね。

お母さんは きちんと叱るだけでなく
わかるように伝えること、子どもの気持ちも
受けとめることも 出来ました。

「今度、スープの作り方、教えてね。」と
お母さんが言うと お兄ちゃんは
満足そうな笑顔が見えました。
良かった、良かった♪

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