少年刑務所内の75歳の生徒と先生〜TV番組より
松本少年刑務所内には 日本で唯一
中学校の分校(教育棟)があります。
生徒は、義務教育を終えていない受刑者から
日本全国からの応募があり 意欲など 何度も面接があり
選ばれます。
選ばれると 1年間 服役の変わりに、中学の授業を受けます。
今年は、100名の応募があり、4名が入学しました。
朝8時からの体操に始まって 4時半までの科目を学ぶ日課、
夜も課題があるので 部屋で 遅くまで 勉強をしています。
算数、たとえば 4けたの割り算
音楽、歌「若者たち」
選ばれた一人Cさんは 75歳です。
戦後 疎開から帰った家も 学校も 役所も すべてが焼けて 何もありませんでした。
結婚はしたものの、いつも奥さんに 学がないと ばかにされました。
そして 親戚との金銭トラブルで Cさんは放火をしたのです。
Cさん「今まで いろんな事にぶつかってね。(涙)
学校も 家も 役所もすべてを失くしました。
今ここで勉強を教えてもらえることは
本当に 嬉しいことだと 私は思っています。」
そんなCさん達 生徒を支えているのが
先生ではなく、法務教官のAさんです。
Aさんの指導は 熱心で 100%の自分で
生徒に向き合っています。
怒鳴ることも ありません。丁寧な指導です。
「ここの生徒が 学ぶことの意味は何ですか?」
そう聞かれて
Aさんは 言いました。
「生徒は 本当に 新しい自分を 見出そうとしている。
学ぶことへの思いを 認めることが 更生になる。
中には、1週間で1本のボールペンを使いきってしまうほど
熱心に勉強した人もいました。
新しい自分とめぐりあう、自分の生き方を問い直す
ためのプロセスだと 思います。」
法務教官Aさんが 受刑者Cさんたちを 存在承認する 気持ち。
理解し 尊重する気持ち。大きな愛情。
人として関わっている あり方。全力投球の姿勢。
そのことと 75歳で今 勉強しているCさんの気持ち。
しっかり つながっているように 感じました。
あなたは 何を受け取りましたか?