りんごの育て方から 子育てを思う〜その2

雨が上がって
気持ちのいい週末になりそうですね。

(では〜その1からの続きです)
木村さんは そこから畑の土が自然に近づくように 
もとの状態をよしとして
戻していきました。

土を自然のままの状態にしていくと
バクテリアが増え、害虫の天敵も出てきました。
木村さんは 思いました。
「かつて 正しいと教えられていたことは
決して正しくなかったことが わかりました。」
「わたしは 農薬や化学肥料は使いたくないけれども、代わるものを探して
何とか りんごの実をならせようとしていたのです。
目に見える表面上のことだけを 一生懸命に行ってきたのです。
土がなければ 木は育たない。

大事なことは、目に見えるものや、地上に出ているものだけではないんだ・・
目に見える地上部だけを見て右往左往し、必死になってりんご作りを
している時、私には それがわかりませんでした。」

更に木村さんは 言います。
「人間もそうです。大事なことは 目に見えない部分にあります。
あなたの表に出ていない、自分自身の土壌と根はどうなっているでしょうか?」

「人間がすごいのは 思いや気持ちの持ちようで
いくらでも物事を変化させられることです。心の眼が開くのです。
その力は だれにでも いつでも 発揮できます。

わたしは 作物の気持ちを理解しようとしました。
もしも、自分がりんごだったら、野菜だったら、稲だったら
どうしてもらいたいか、 これはすべてに通じる話だと思います。

「私の手と目が りんごの農薬なんです。
木を見て元気がないなら、自分だったらどうだろう?と
自分のことに置き換えてみると 思い仕事はできないわけですよ。
だから その木には 負担が軽くなるように
りんごのなる数を減らしてあげています。」

8年がすぎ、初めて 2個のりんごの花が咲いて 実をつけました。
りんご農家なのに、1度も父親のりんごを食べたことがなかった
長女は「美味しい。」と笑顔で一口食べました。

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木村さんの体験から 学ぶことは とてもたくさんあります。
目に見えること以上に 目に見えない本来の生きる力 根っこを信じて
環境を整えてあげています。
あふれる愛情を注ぎ 毎日声をかけています。
いつも 親身になって相手の立場になって 相手を理解しようと思っています。

そして今 木村さんの畑には 蜜のいっぱいな 甘くてしかも腐りにくいりんごが
毎年18万個も 実るそうですよ♪