いろいろなことで、
なるべく偏らないで生きる ということを心がけたいと思っています。
頑張りすぎず、手を抜きすぎず・・・
運動しすぎず、運動しなさすぎず・・・
食べ過ぎず、小食になりすぎず・・・
目に見える事には、常に方向がありますから、一方に偏りそうになった時、
自ら気づけるか、方向の修正ができるか
俯瞰して観る目も 持ち合わせたいものです。
これを小噺と落語も 見ようによっては、短い長いの両端があります。
とにかく短いのが・・・
「あのよ〜」(天国の小噺)
一分線香即席話(右を向いて左を向いたら終わってしまう長さ)
「ハトが何か落としたよ」「ふ〜ん」
特に短い小噺です。(小話・小咄)
ダジャレとも言われますが、相手があって会話で成り立ち
もう少し長さと最後に落ちのあるものもありますので、
1番短い落語です。
そして、これらは、江戸庶民の会話にあった言葉あそびでもありました。
やがて、だんだんとそれを職業にする人々が出てきて
寄席が始まり、さらに江戸後期には 長い落語の人情噺が生まれて来ました。
30分を超えるものもあります。
プロが芸を磨いて 今のような落語に発展しました。
小噺の地域ボランティア活動では、3分という真ん中の時間を大事にしています。
ダジャレや都都逸や歌も出てくるような小噺を話したい人もいます。
エアー三味線!が出た時もありました。もう大笑い。
そんな 個人の創意工夫は大いに歓迎しています。日常を楽しくですから。
でも、10秒や1分の小噺だけですと、
1時間の交流会に、ボランティアには 呼んでいただけなかったでしょう。
人には向上心があって、長い落語にも挑戦したくなるメンバーもいます。
チャレンジって素晴らしい!
どうぞどうぞ 少し長いもの 自由にやってください。拍手!拍手!
そして、落語を真似して 赤い毛氈にお座布団を敷いて 羽織を着て
その上に座ります。
見栄えもあり、この方がお客様にも 喜んでいただけるようです。
でも、長い落語だけですと、2〜3人しか活動に参加ができません。
お客様を惹きつけられるかの 所作も必要になります。
そこで、両方のバランスをとって、基準は3分にしておくと
まあるくおさまります。
短めに話すほうがいい人がいて、最後は長い噺で終わる・・・
いろいろな小噺を楽しめて
お客様には 満足感も 感じていただけるようです。
さらに、「あなたも小噺の言葉あそびをはじめませんか?」という気持ちで
お客様が参加できる 参加型の時間を毎回持っています。
落語は、お客様にとっては 聞くものですが
小噺は、もともと言葉あそびで みんなが話すものでしたから
声に出していただく体験の時間を取っています。
なぜなら、知らない人がほとんどだからです。
言葉を知らないだけでなくて、小噺も聞くものと思い込んでいることでしょう。
いえいえ、小噺は話してこそ 楽しいものです。
先日、高齢者福祉センターからの依頼では、
多くの活動団体が、発表するイベントの中で、小噺では
「参加型の交流の内容」でお願いしたいという依頼も ありました。
埋もれてしまったら 何てもったいない! こんな短くて 一緒に笑えるのに。
それで 3分小噺には、両方向に広がり伸びる可能性を含みながら
バランスを取っている長さです。
短すぎず、聞くのに長すぎず 片方に偏らない分、多くの人が入りやすいと
思います。
1分小噺を覚えると、3分は3つ話してもいいですし
10秒小噺を覚えたり 作ったり、気づいたりする
言葉遊びのアンテナが磨かれます。
10分や15分の小噺を覚えるのは、ハードルが高いものですが
3分ならば・・・ と今の鯛員が集まりました。
3分は、慣れていきながら 気楽に楽しめる長さです。
社会人落語の団体は多くありますが
言葉あそびくらいの3分で、誰でも気楽に始められるやり方があることを
広く知っていただけたらいいな〜と思いながら 活動を続けています。
口コミがあり、2018年末まで 375回のボランティア依頼がありました。
江戸小噺笑い広げ鯛のボランティア活動は、
心温かいコミュニケーション社会の広がりを願って 1つの試みとして
始めました。
そして 地域が 家族、家庭が心の居場所であり続けられるよう
家族コミュニケーションを 大切にしたい思っています。
そこで 思いあって、自主講座を開きます。
2月10日(日)開催の家族コミュニケーション講座&笑い小噺はこちら。.
お申し込みフォームもあります。ご興味ありましたら、ごらんください。
言葉の奥の「心」について その影響やいい関係性のコツを体験します。
以下にPDFのチラシを添付します。
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【小噺】
成人式が終わりましたが 着物っていいですね。
「お父さん、成人式の着物 いま着てもいい?」
「今日はやめておきなさい」
「どうして?」
「もうすぐ、雨がふりそ(う)で!」
では、今日のボランティアで話そうと思っている
初夢にちなんだ 2分半くらいの小噺
(私の頭の整理を兼ねて・・・)
正月の2日の夜に見る夢を初夢と言いますが
めでたい初夢を見るために、宝舟の絵を枕の下に入れるという習慣があったそうで、
呉服屋の五平衛さんも それを楽しみにしていました。
七福神を乗せた宝舟の絵を売りに来たのは、舟屋さんです。
「宝舟はいかがですか〜?」
「おお、舟屋さん。船は1枚いくらだい?」
「へい、4(し)文で」
「正月早々、(し)とは縁起が悪いな。番頭さんや、帰ってもらいないさい」
番頭さんは、次に来た威勢のいい舟やさんに言いました。
「うちの旦那様は縁起かつぎだから、とくかくめでたい事を言っておくれ」
「へい。」
「お宝、お宝〜七福神が乗った宝舟が、ただ今到着しました。」
「おお〜舟屋さん、元気でいいね。船は一枚いくらだい?」
「へい、4(よん)文で。」
「そうかい、それで何枚くらいありますか?」
「はい、旦那様のご寿命ほどの千枚ほどで。」
「私の寿命をほかの人に買われては大変だ。じゃ、全部私が買いましょう」
「ありがとうございます」
「さあさあ、上がって。酒でも飲もうじゃないか。いけるんだろう?」
「はい、酒はカメのように頂きます」
「鶴は千年、亀は万年だ。うれしいことを言うね」
「こうして お酒をいただいていますと、だんだん揺れてきますのは
宝舟に乗っているようでございます。」
「宝舟かい。嬉しいことを言うね」
「旦那さまは、いつもにこにこして 福福しくて
まるで生きた大黒様のようですね」
「舟屋さんは嬉しいことを言うね〜。これは、私の大黒代だ。
とっておきなさい」
「ありがとうございます。あちらに、いらっしゃるのは お嬢様で?お綺麗だな。
まるで生きた弁天様のようですね」
「娘が弁天と、嬉しいことを言うね。よし、これは娘の弁天代だ。とっておきなさい。」
「旦那様のおたくは、七福そろって、おめでたい。おめでたい」
「おいおい、舟屋さん。私が大黒で、娘は弁天。まだ2福だ。」
「旦那様のご家業は、呉服(5福)でございますから」
お後が、よろしいようで・・・・・。
これから 2つの施設に、4名ずつ分かれて、ボランティアに行って来ます!
笑い多い 気持ちいい1年になりますことを願って。そよ風