こんにちは。きょうは1冊の本を紹介します。
「日本のこころの教育」 境野勝悟 報知出版社
私立の高校で、生徒さんに話されたお話の記録です。
私の解釈も入りますが、心にかかった内容を紹介します。
……
「日本人て なに?」
そう聞かれて 何人の大人が答えられるでしょうか。
イギリス人なら「ジェントルマンシップをもっている人」
フランス人の学生ならば「良識をもち、フランスの文化や伝統について深い理解を持っている人」
ドイツ人であれば「ジャーマンスピリット=社会の善いところについては
喜んで賛同し、悪い面については 力を合わせてこれを改革する人」と答えることでしょう。
では、日本人ってなんだ?日本人の心ってなに?
先生の答えはこうでした。
今私達は生きていますが、何の力で生きているかというと
呼吸していて、そのもとは 心臓の働きがあって 心臓は 太陽があって、動いています。
日本人は2千年も前から そのことに気がついていて 実はそこから 日の本という言葉も生まれました。
だから 「日本人ってなんですか?」と聞かれたら
『私達の生命の原因が太陽だと知って、
その太陽に感謝して、太陽のように丸く、明るく、豊かに、元気に生きる これが日本人です。
一人ひとりは違っていても、よく理解しあって みんな同じ太陽の生命を
喜び合って 仲良く生きていこう これが日本人です。
生きている1番目の原因は 太陽。
では 2番目の原因は なんでしょう?それは、日本の大地・自然です。
大昔から 大切にしていて、大地・自然を限りなく尊ぶ教育をしたのです。
人間と自然を一緒のものと思ってなるべく破壊しないで、美しく守ってきたのです。
国旗の日の丸は、太陽の丸です。生命の原因のマークです。
太陽に感謝する
大地・自然に感謝する
ありがとうと思って 感謝して生きることができる人が幸福です。
昔は、どの地方でも太陽のことを「今日様」と呼びました。
「今日は」という挨拶は
「やあ、太陽さん」という呼びかけであったのです。
「はい、元気です」と受けるのは
「はい、太陽さんと一緒に元気に生きていますよ」という返事。
「さようなら(ば)、ご機嫌よう」の意味は
「太陽さんと一緒に生活しているならば、ご気分がよろしいでしょう」となります。
江戸時代までは、そう挨拶をしていました。 (ここまで)
……
江戸庶民は 日本人の心をもって暮らしていました。
その心があるから、今につなげていきたいと思いついた
小噺を広げたい・・ です。
あなたは、何を思われたでしょうか。
「今すべての日本人に問う!」(チコちゃんのフレーズ!?)
【お知らせ】
ホンマルラジオ 21回目がリリースされました。
ゲストは 江戸樂舎と往来物倶楽部を主催する 小泉吉永先生と ルナワークス 和暦日々是好日手帳を
制作された高月美樹先生です。
話題のテーマは、江戸時代の寺子屋です。日本人の心につながります。
第21回 http://honmaru-radio.com/takano_mayumi0021/
下の方に、創作小噺の投稿フォームを作ってみました。
初回からの分も、すきな時に繰り返し 聞けます。
http://honmaru-radio.com/category/takano_mayumi/
よろしかったら お時間ある時に聞いてみてください。
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【小噺】をどうぞ
「かしわもち」
山おくから、まちまでやってきた男が
「ああ、はらへった。」
見ると、川のほとりに、おみせがあって、
「かしわもち」
とかいてあります。さっそく、ひとさらもらって、
「あの、このもち、どうやってくうのかね。」
おみせのばあさんが、
「かわをむいて、たべるのさ」
いわれて男は、川のほうをむいて、かわごとむしゃむしゃたべたとさ。
「とおめがね」
はじめて、とおめがねをのぞいた男、
「うわあすごい、むこうのいはしが、こんなにちかくにあるぞ。
びっくりしていましたが、そのうちに、てをのばして、
とおめがねのさきのところを、しきりにつまもうとしているので、
「どうしたんだ。」
きいてみると、
「はしのたもとに、おかねがおちてるんだ。
あいつをひろおうとおもうんだが・・・。」
「寺村輝夫のむかし話 わらいばなし」 あかね書房より
こどもの本にも、小噺をちょっと話すのに向いた本があります。
そよ風