この本は、サイクリング中に自動車に撥ねられ高次脳機能障害となってしまった、内科医でもあったクローディア・オズボーンさんが、自らの体験を7年も経て書いたもので、アメリカで1997年に発行されたものです。
コロポックル設立以来クラブハウス(小規模作業所)の活動にかかわってきた「原田圭」さんが“高次脳機能障害が行動や人格に与える影響、思考や問題解決能力が変容すると、簡単な行動さえもが並はずれた意識的な努力を要すること知ってほしい”との願いで、忙しい毎日の中、少しずつ翻訳してきたものです。今回「かもがわ出版」から改めて監約され、単行本で発行されました。
内容は、ニューヨーク大学のラスク研究所でのリハビリの様子(障害を補うための対処法やテクニックを学ぶ)が中心なのですが、記憶・注意・遂行機能などの障害が本人の視点から赤裸々に描かれています。ラスク研究所のようなものは、日本では慈恵医科大学で週1回のトレーニングが行われているに過ぎず、高次脳機能障害者が益々増えている日本でも、各地で本格的トレーニングができることを願わずにはいられません。
◆著 者 クローディア・オズボーン CLAUDIA OSBORN
◆監 役 監修:原田圭(脳外傷友の会コロポックル スーパーバイザー)
◆翻訳者 草鹿佐恵子 ◆価 格 2,100円(税込み)
◆体 裁 A5判 /324頁 ◆刊行年月 06年12月 初版発行
◆書 店 かもがわ出版(http://www.kamogawa.co.jp/)
TEL:075-661-5741(FAX:693-6605)
各地の本屋さんに置いてあると思いますが、取り寄せもできると思います。
脳外傷友の会「コロポックル」(TEL:011-858-5600)(FAX:858-5696)にも置いてあります。