旭川脳外傷リハビリテーション講習会

旭川脳外傷リハビリテーション講習会が10月17日開かれました。
 ☆ 日 時 : 2008年10月18日(土) 13:30 〜 17:00
 ☆ 場 所 : 旭川市障害者福祉センター おぴった第1会議室

 講習会は実行委員長の牧野旭川赤十字病院副院長の挨拶に引き続き、脳外傷友の会コロポックル道北支部の会員が ”脳外傷としてのこれからの人生” と題して、高次脳機能障害を隠して採用されても直ぐに止めさせられることを繰り返したこと その後障害者職業センターを経て介護の仕事に就き現在もパート職ながら続けていること、 などの体験と、これからも障害を抱えながらそれを乗越え生きていく決意などを話してくれました。

続いて横浜で高次脳機能障害者が病院を退院した後の行き場・居場所として 「クラブハウスすてっぷなな」 を作った野々垣睦美所長が ”高次脳機能障害者の地域生活を支援する” と題した話をしていただきました。
 犬用クッキーの製造販売が工賃作業の主なものであるが、生産性に重きを置かず作業の過程で生じる様々な不便さをどのように解決していけるか利用者同士が話し合いながら作業を進めている様子、 高次脳機能障害ゆえに抱える様々な暮らしづらさ などを、すてっぷななでの日常の具体的な実例を中心に話していただきました。 「すてっぷなな」は、その名が示すように ”作業所” ではなく ”クラブハウス” であることが実感できました。

精神科医であり高次脳機能障害者の父でもある大阪府堺市の納谷敦夫Drから ”脳が壊れるということ〜父として医師として” と題した話をしていただきました。
 納谷先生は元々精神科の医師で、大阪府職員として医療福祉行政にも携わってきて、現在は「なやクリニック」で高次脳機能外来とデイケアを行っていることなどの自己紹介で講演は始まりました。
 講演は、意識障害からの回復、 脳損傷後の精神症状・症状・てんかん、 などなど 精神科医師として見えてくる高次脳機能障害の様子について話していただきました。また、納谷Drは堺脳損傷協会の中心メンバーでもあり、大阪は救急救命が始まった地域であること、 地域の作業所では高次脳機能障害者も受け入れてくれているので家族会で作業所を作る必要がなかったこと などについても話していただきました。

講演会の参加者は年々増えていて、今年は医療・福祉の各職種の方々、保健所や市町村の方、家族会の方など 約150名?の参加者でした。
 講演会の後、医療・福祉の専門家による相談会も併せて開かれ、日頃抱える悩みや使える福祉制度などの相談を行われていました。