最近,「夜警国家」の考え方がしっくりときてしまう.
まず,NPOビルにこだわる理由.
政府予算を財源に,基盤からつくっていくPPPという選択肢は無くなった.
海老で鯛を釣ろうとしたはずが,結局,小海老を獲るまでしかできなかった.
これはNPOサイドが悪い.
餌となるはずの小海老をガツガツ食べちゃったんだから.
政府サイドは,目前で小海老にがっつくNPOの姿をみたら,そりゃあ,小海老漁師としかみない.
ゆえに,鯛漁の下請程度にしかみない.その程度のお金しか出さない.
当然単価は安い.
結果,NPOの給料は合理的に安くなり,小海老しか獲れない人材ばかりになった.
でも,政府に鯛漁はできない.
ただ,鯛は必要なので,政府は自ら鯛漁を仕掛ける.
必然的に失敗して,投資資金は無駄になる.
で,オチとしては,その地域の人は鯛を食べられない.
つまり,失業者はまともな職に就けず,教育水準は低下し,空き家率が向上し,商店街は崩壊する.
地域の衰退に歯止めをかけられない.
兵庫県では,15年,あの手この手を試してきたが,結局,小海老漁師ムラができただけ.
15年もかけてできなかったことが,これからできるわけがない.
政府予算を財源に,基盤からつくっていくPPPという選択肢は無くなった.
とはいえ,NPOサイドに属する者としては,鯛をどうしても獲りたい.
鯛は,地域にとって,NPO経営にとって,生命線.
ゆえに鯛漁を仕掛けられる船(=NPOビル)を,民民でつくる.
その時,政府の役割は?
無い.邪魔するな.
無駄使いは一切せず(=小海老漁師ムラへの支出はゼロにして),
全て撤退して,
治安維持と国防に専念してくれ(=夜警国家がいい!).
余力があったら,教育と若年就労のバウチャーを発行するんだ.
バウチャー保有者は,鯛漁師を見つけるから,結果として,地域で鯛を食べられるようになる.
NPOビルは,(1)鯛漁師の成長と(2)効率的な鯛漁船団組成を具現化します.
そうなると,「鯛漁師」の証明資料を求められる.
が,どのように表現すれば,鯛漁師と伝わるのか?
鯛漁師見習いについては,乗船して成長する可能性を,どのように表現すればよいのか?
僕自身が,本人と会っていくつか確認すれば,
マグロ漁師
鯛漁師
鯛漁師見習い
小海老漁下請
という投資判断(上から目線で言えば,目利き)はできるのだけど,
その感覚を,どのように表現すれば資金提供者に伝えられるか?
今,NPOビルとは別に,おもしろい案件をかかえていて,この数か月のうちに結果がでる.
たぶん,その最終判断のプロセスや基準は,鯛漁船団のプレゼンに通ずると思う.