塩竈ウォーキング(3)「本町くるくる広場」

塩竈市中心部・本町通り商店街にある「本町くるくる広場」は、不思議な磁場をもった場所です。ふだんは何もない本当にからっぽの土地で、隣にはまるで廃墟のように旧徳陽シティ銀行がそびえたっているのですが、年末年始の塩竈神社の参拝のおりや、7月のみなとまつりのおりなど、塩竈の大きな行事の時にはもちろん、その他にも秋の味覚市やクリスマスなどにもかなりのにぎわいを見せるそうで、写真は私が8月に参加した「くるくる談義」の写真です。
この「くるくる談義」も手づくり感覚の実にいいイベントでした。広場入口にはテントがはられ、その下では魚やビール販売。広場中央にはテーブルや椅子のほか、縁台が置かれ、集まった人々がなごやかに談笑しながらうまいものを食べる。夜もふけてくると、建物の壁面に昔の塩竈が出て来るニュース映画などが投影され、やがて近所のおばさんが枝豆を煮たものを、食べてくださいなどと言いながら差し入れてくださり、アルコールの入ったおじさんたちもいよいよ乗ってきて、あたりは不思議なエネルギーにつつまれる…
地域の方が自分たちの地域を楽しむという姿勢、これが何よりのまちづくりであり、ふだん何もないこの場所が、とてつもない包容力でもってこのまちを包み込んでいるようでした。
今週末の「もとまち味覚市」もたいへん楽しみです。

(コメント:門脇篤