旧徳陽シティ銀行跡地(仮称「くるくるセンター」)を使い、34名ほどのアーティストが作品を展示するのですが、今日は消防署から指導を受けました。
長い間、廃墟と化していただけに、消火器や誘導板の設置など多くの問題点はあるものの、「塩竈のためなら」と消防署にも全面的なご協力いただけるということで、今後改善点をひとつひとつクリアしていきます。

街でアート・プロジェクトをやっていると、よくぶつかるのがこうした「お役所の壁」ですが、この塩竈・もとまちでのプロジェクトに関して言えば、街の方の真摯な「街をよくしたい」「住んでいて楽しい街にするためのものならば」という姿勢の前には、そうしたいわゆるお役所的なことなかれ主義で対応するような方はひとりもいらっしゃらず、市役所の方はじめ消防署のみなさんも、本当にこのアート・プロジェクトを大切に思ってくださり、盛り上げようと知恵をひねり、汗を流してくださっています。
これこそ本当の意味での街の力なんだと思います。それはどれくらい立派な施設があるとか、どれくらい人が来るとか、どれだけ儲かっているとかいうものさしでははかれないさわやかさとあたたかさであり、ここに来てよかったと実感する瞬間です。
人がそうしたところでつながっていけば、もうこわいものは何もないのではないかと思います。

(コメント:門脇篤