つないでいきたいものがある

ある印刷会社が廃業されます。注文の減少、後継者不足が原因。廃盤となったドイツ製の印刷機は、まだまだ現役です。
京都や大阪で活版印刷を行うところは数社と聞きます。そんな厳しい現状ですが、若い人を中心に活版が人気を呼んでいます関西活版倶楽部なんていうグループもあります。文字のかすれやくぼみ、形の美しさ…人によって着目するところは異なるかもしれませんが、今の印刷にはない「魅力」をそこに見いだしているのでしょう。

町を歩いていると何気ない風景の中に心をひかれるものがあります。
それは、道端のお地蔵さんだったり、車の通れない細い路地だったり、商店街だったり…。普段、ほとんど気にとめることはなかたっとしても、誰かにとって、私にとって、なくてはならない存在かもしれません。

意識することで守られるものがる。発信することで思いが広がる。そんな活動のひとつ、「京町家なんでも応援団」。京町家の居住者・所有者に対し、住まいと暮らしを応援し町家・町並みを残していく活動をされています。今日11日まで、京都市岡崎にある疎水沿いの町家で「お花見プロジェクト」をされています。三条通りと仁王門通りを結ぶ白川沿いの小道。現在、そこにある町家がなくなってしまうと、道は拡張され、今ある景観が保てなくなる可能性があります。町家が景観保全の一部を担っていることを知ってもらうイベントです。黄色いハッピが目印です。

最初の話にもどりますが、印刷会社にあったドイツ製の印刷機は若きデザイナーに引き継がれると新聞に書いてありました。モノと同時に思いもつながっていくといいですね。(ヨ)