粘着いちずに80年

子どもの頃に田舎のおばあちゃんの家に行くと見かけた「ハエとり紙」。昔の映画なんかでも見かけます。ご存じでしょうか? 天井からくるくるっと垂れ下がる茶色のリボン。表面がネバネバしていて、その名前の通り、ハエをとるためのものです。田舎の家で親戚の子たちとはしゃぎまわっていると髪の毛がつかまったりしました(%ショック女%)

カモ井加工紙株式会社の歴史は、「ハイトリ紙」から始まり、80年が経ちました。5月のある休日、岡山県倉敷市に本社を置く、カモ井の工場見学にでかけました。

カモ井の工場までは、特別仕様のバスで向います。作業工程は撮影不可でしたので、資料展示室の写真をご紹介。ハイトリ紙も衛生環境が良くなり次第に需要が減っていきましたが、それに変わって需要が延びたのが建築現場でお馴染みのマスキングテープ。シェアは全国6割を占めるとか。

そして新たに加わった商品が最近人気の「mt」です。雑貨好き女子の間では、さまざまな使われ方が生まれています。詳しくはこちらを<mt
誕生はマスキングテープを自分流で楽しんでいた雑貨好きの女性3人の提案でした。「新しいカラーのテープを作って欲しい」という要望に会社が動いて誕生したのです。時代の変化に柔軟に対応し、「粘着」という技術を大切にしてきたカモ井加工株式会社。カモ井の社是は、「程」。「行き過ぐることなく、謙虚な気持で…」とうたっています。

資料展示室では、マスキングテープで彩られた「ミニ」も展示されていました。その他にも工場跡を利用したマスキングテープの絵(テープ貼り放題)などもあり、存分に楽しめました。カモ井のみなさん、ありがとうございました。

工場を後にして向かった先は美観地区。民芸資料館の貼り瓦が美しい! こちらも満喫です。

最後の写真は、素隠居の格好をした子どもたち。美観地区を歩いていると素隠居が団扇で頭をたたいてくれます。日帰り旅行で滞在時間は短かったのですが、良い旅行でした。(よ)