いよいよロケ最終日!!
今日は、琵琶湖岸にそびえる津田山(標高424m)の山頂にあるご神岩での撮影です。
隣接する長命寺山のふもとの駐車場から、機材・お茶・ビール箱など大量の重い荷物を手分けして担ぎ、山頂まで1時間近くかけて歩いて登ります。
暑さ、湿気、荷物の重さに苦しめられながらも、みんな無事登頂。
それにしても、こんなハードなロケを敢行した映画づくりワークショップは前代未聞でしょう。
山頂に着いて一休みしたら、祠とご神岩に手を合わせて、早速セッティング開始。
腐りかけた鳥居に、用意してきた「額」を恐る恐る取り付け、ワラ縄を編んでしめなわをつくり、ごへいをつけて岩に取り付け、持って上がったブリキ缶に木の葉を詰めていぶし、雰囲気を出すための煙をたきます。
用意ができたら、早速撮影開始。
「今日中に全部撮り切れなかったら、もう一度山登りしないといけなくなるぞ!」
このひとことで、みんなが奮い立ちます。
…と、そこへ、白装束を着た2人の老女が。
月に一度、ここへお参りに来ているという。お参りには1時間ほどかかるらしい。
そこで、待っている間に弁当を食べ、少しだけ山を下りて、山道を登るシーンを先に撮りました。
そして再び山頂へ。
4人が宝物を見つけるクライマックスのシーンです。
高まる緊張感を演出するため、今までにも増して細かいカット割り。
当然、撮影にも時間がかかります。
そのうち、だんだん日が傾き、山にこだまするセミの声も、アブラゼミからヒグラシへと変わってきました。
早くしないと日が暮れてしまう!撮影ができなくなってしまう!
まさに時間との戦い。そんな状況にあっても、妥協は許さず、そのぶん今までにも増して集中力を高め、息をもつかぬ勢いで次々とカットを埋めていく作業が続きます。
そして、何とかギリギリ、暗くなる前に撮りきることができました!!
下山したのは午後6時半。
マルチメディアセンターに戻ってきたのは7時前。
もし、当初の予定通り22日にこの登山ロケをやっていたら、原監督の指摘どおり、きっと1日では撮りきれなかったでしょう…。
センターでは、撮影の無事終了を記念して、ささやかな「乾杯」をしました。
7日間ぶっ通しの過酷な撮影。
心身ともに全てを出しきった一週間。
子ども達も、原監督も、スタッフも、いやはや、皆様本当におつかれさまでした!!
何より、7人全員が大きなけがもなく、脱落することもなく、最後まで元気に頑張ってくれたことが嬉しいです。
この経験が彼らの将来にどう影響するか分かりませんが、このなかから一人でも、映画づくりの仕事に携わって行く人が生まれたら、原監督もきっと本望でしょう!