沖島で「ほんがら」上映 〜遺言プロジェクト〜

8月30日。
うす曇で、ときおりパラパラ雨が舞うあいにくの天気の中、スタッフ全員で、大量の荷物と一緒に堀切港12時発の定期船に乗り込み、沖島に上陸。

会場となる「老人憩いの家」での設営作業と並行して、スタッフが手分けして島内を回り、チラシを配りながらお年寄りたちに「上映会やるで来てや!」と声をかけていきます。

さらに、島内に響き渡る防災放送設備を使わせていただいて、上映会の呼び込みをアナウンス。今回のスペシャルゲスト、かつて若い頃に沖島小学校で教鞭をとったT先生(89歳)も、70代になっている自分の教え子たちに放送で呼びかけてくださいました。

実は、このT先生は、以前長光寺で取材をさせていただいた時に満州での戦中戦後の悲惨な身の上話をしてくださった方。沖島でも取材していると話したところ、ぜひ同行したいとおっしゃってくださったのです。本当に不思議なご縁です。

…その甲斐あってか、最初は出足が悪かったものの、開始予定時刻の午後3時ギリギリになって、60人弱のお年寄りがドヤドヤと集まってこられました。

 

お客さんがあつまったところで、簡単にスタッフ紹介をしたあと、早速上映開始!!

スクリーンに映し出される同世代のお年寄りに共感してか、妙になごやかで一体感のある空気がひろがり、何度も笑いや感嘆の渦が巻き起こりました。

100分後—。

上映が終わると同時に、スタッフがすかさずお茶とお菓子を振る舞い、帰ろうとするお年寄りを制止。

そして、ここぞとばかりに「遺言プロジェクト」の主旨を説明し、T先生からも往時を懐かしむお話がありました。

話が長引いてちょっと引きかけたところで、すかさず原監督登場!!

言葉巧みに、おじいちゃん・おばあちゃん達に、これからカメラを持っていろいろ質問しに行くことを誠心誠意お伝えくださいました。

最後は時間切れでちょっと知りきれトンボになってしまいましたが、少なくとも、「遺言プロジェクト」の存在を沖島のお年寄りの皆さんに十分知っていただくことができたと思います。